バリデーション関連メルマガ第103号[OQシリーズ]マッフル炉内温度の実際
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OQ(稼働時適格性確認)シリーズ[マッフル炉内温度の実際]
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今回は、セラミック製の耐火材を使った電気マッフル炉の内部温度の
データをご紹介します。
【本 文】
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マッフル炉内の温度はどうなっている?
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>> 最近になって、
高い温度で「試料の乾燥」や「焼成」に利用されるマッフル炉に
関するお問い合わせを受けることが多くなってきました。
⇒お問い合せの内容は、
”炉は小さいけど、温度のバラツキがあるの?”
”温度が測りにくいけど、どうやったら良いの?”
”使用している場所の実際の温度が知りたい”など
炉内温度に関することになっています。
■そこで、マッフル炉内の温度分布データの一例をご紹介します。
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小さい炉だけど位置による温度差がありました!
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>> 設定した温度は、500℃/580℃/850℃の3ポイントで
測定箇所は、炉床から5cmの高さの5ヵ所で測定しました。
▼ 測定方法とデータはこちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2011/0512_110000.php
■今回、測定したマッフル炉ではどの設定温度でも中央の温度が突出した
結果を示しました。
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炉壁からの放熱が考えられるかも?
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>> 上記のデータの様に、炉壁に近い四隅の温度が結構低いことが
分かりました。
⇒その理由を考えると
断熱性能が高い加熱炉ですが、「非常に高い炉内温度」と「室内温度」の
差か大きくなることで、炉壁からの放熱が大きくなると推測できます。
■マッフル炉は、非常に高い温度で使用されるので、どうしてもこの様な
放熱現象が起こると考えます。
⇒そのため、皆さんが使用するマッフル炉の温度特性を知っておくことが
重要だと思います。
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やっぱりデータを知ることで安心出来る!!
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>> 皆さんのマッフル炉を使用する条件で測定したデータを知ることで、
使用場所が目的に合っているかが確認できて、試験の結果も安心
出来ると思います。
■ この測定は、バリデーションでは稼働時適格性の確認[OQ]と呼ばれ
マッフル炉を使った作業の品質を守るために大変重要なことです。
⇒ 当社では、
稼働時適格性[OQ]検証項目の決定~フィールドでの検証作業~
報告書の作成までの一連のバリデーション作業を支援しています。