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No.6 性能評価試験方法が新規格に移行

『業務に活(ツカ)える情報 No.6』

今まで用いられてきた規格「JTM K01、K03、K05」の『温度試験槽』は「JTM K07」に切り替わります。

☆・・・新旧規格の対比一覧表は下記よりダウンロードできます・・・☆
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【項目】
●旧規格
JTM K01(1998):恒温恒湿槽 性能試験方法及び性能表示方法
JTM K03(2001):恒温恒湿槽 性能試験方法及び性能表示方法
JTM K05(2000):恒湿高温槽 性能試験方法及び性能表示方法
●新規格
JTM K07(2007):温度試験槽 性能試験方法及び性能表示方法”
【範囲(対象装置)】
●旧規格
JTM K01(1998):所定の温湿度の雰囲気を作り出し供試品を入れる事ができる空間。人が立ち入るものを除く。
JTM K03(2001):所定の温湿度(ー40~80℃)の雰囲気を作り出し、人が立ち入り、供試品を入れることが出来る空間。25m2以上の面積の物を除く。
JTM K05(2000):所定の温湿度(~315℃)の雰囲気を作り出し、供試品を入れることが出来る空間。人が立ち入るものを除く。
●新規格
JTM K07(2007):主として環境試験の温度条件(ー70~315℃)を作り出し、供試品を入れることが出来る空間。
但し、湿度に関する要求内容は旧規格を継続

新規格での対応内容

《旧規格との違いと新規格での主な対応点とその内容》
【性能表示】
●旧規格
JTM K01(1998)、JTM K03(2001)、JTM K05(2000):温度(湿度)変動幅、温度(湿度)分布、温度上昇(又は下降)時間
●新規格
JTM K07(2007):温度変動、温度勾配・空間温度偏差、温度変化速度
【温度分布手順】
●旧規格
JTM K01(1998):中心と中心を挟んで対照的でなるべく遠い距離にある4点の5点以上で、槽の中心と他の測定点との差
JTM K03(2001):中心と有効空間の各頂部8点(センサー間が2m以内になるように数を増やす)の9点以上で、槽の中心と他の測定点との差
JTM K05(2000):中心と中心を挟んで対照的でなるべく遠い距離にある4点の5点以上で、槽の中心と他の測定点との差
●新規格
JTM K07(2007):中心と有効空間の各頂部8点の9点(2000L以上は有効空間を作る6面の各中心にも検出器を追加するのが望ましい)で、槽の中心と他の点との差及び他の点どうしの差(数値の算出式も異なる)
【温度変動幅手順】
●旧規格
JTM K01(1998)、JTM K03(2001)、JTM K05(2000):中心1点
●新規格
JTM K07(2007):9点(全点)(数値の算出式も異なる)
【温度上昇(又は下降)時間手順】
●旧規格
JTM K01(1998)、JTM K03(2001)、JTM K05(2000):中心1点で、外囲条件から制御範囲の最高(又は最低)温度に到達する時間[表示は○○℃~○○℃まで○○分]
●新規格
JTM K07(2007):中心1点で、2つの規定温度間(最高ー最低温度の10%、90%)を変化する1分当たりの速度[表示は○○℃/分又○○K/分]
【有効空間】
●旧規格
JTM K01(1998):内壁面から1/6を除く空間。但し、壁面からの除外空間最低50mm、最大300mm
JTM K03(2001):内壁面から1/6を除く空間。但し、壁面からの除外空間最低–mm、最大500mm
JTM K05(2000):内壁面から1/6を除く空間。但し、壁面からの除外空間最低50mm、最大300mm
●新規格
JTM K07(2007):内壁面から1/10を除く空間。但し、空間容量毎の壁面からの最低除外空間は1000L以下で50mm、1000~2000Lで100mm、2000L以上で150mm
※・・・旧規格は経過処置として2012年までは有効です。・・・※
☆・・・新旧規格の対比一覧表は下記よりダウンロードできます・・・☆
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▼関連「装置の実験データ」はこちら
 No.5 設定温度による温度のバラつき
 No.8 恒温槽の非有効空間温度の実測
 No.27 バリデーションの実施内容 「恒温槽」
 No.28 気相での温度センサの熱応答速度(時定数)
 No.29 センサの仕様による温度変動の違い
 No.30 試験に用いる温度センサの時定数(実測結果)
 No.46 準拠する規格の新・旧による結果の違い(JTM規格)
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