No.20 クリーンルームに関連する規格の種類とその概要
■ クリーンルーム関連規格の種類
ISO(国際標準化機構) | ||
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規格No. (年度) | 名称 | 関連する 他の規格 |
ISO14644-1 (1999) | クリーンルーム及び関連制御環境 第1部: 空気清浄度の分類 |
JIS B 9920 (2002) |
ISO14644-2 (2000) | クリーンルーム及び関連制御環境 第2部: ISO14644-1への継続的適合を 立証する為の試験及び監視の仕様 |
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ISO14644-3 (2005) | クリーンルーム及び関連制御環境 第3部: 試験方法 |
JIS B 9917-3 (2009) |
ISO14644-4 (2001) | クリーンルーム及び関連制御環境 第4部: 設計、建設及びスタートアップ |
JIS B 9919 (2004) |
ISO14644-5 (2004) | クリーンルーム及び関連制御環境 第5部: 運転 |
JIS B 9917-5 (2008) |
ISO14644-6 (2007) | クリーンルーム及び関連制御環境 第6部: 用語 |
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ISO14644-7 (2004) | クリーンルーム及び関連制御環境 第7部: 分離装置 |
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ISO14644-8 (2006) | クリーンルーム及び関連制御環境 第8部: 気中分子状汚染の分類 |
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ISO14698-1 (2003) | クリーンルーム及び関連制御環境-微生物汚染制御 第1部:一般原則及び方法 |
JIS B 9918-1 (2008) |
ISO14698-2 (2003) | クリーンルーム及び関連制御環境-微生物汚染制御 第2部:微生物汚染データの評価及び解釈 |
JIS B 9918-2 (2008) |
JIS(日本工業規格) | ||
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規格No. (年度) | 名称 | 関連する 他の規格 |
JIS B9917-3(2009) | クリーンルーム及び附属清浄環境 -第3部:試験方法 |
ISO14644-3 (2005) |
JIS B9918-1(2008) | クリーンルーム及び関連制御環境 -微生物汚染制御 -第1部:一般原則及び基本的な方法 |
ISO14698-1 (2003) |
JIS B9918-2(2008) | クリーンルーム及び関連制御環境 -微生物汚染制御 -第2部:微生物汚染データの評価 |
ISO 14698-2 (2003) |
JIS B9919 (2004) | クリーンルームの設計・施工及びスタートアップ |
ISO14644-4 (2001) |
JIS B9920 (2002) | クリーンルームの空気清浄度の評価方法 |
ISO14644-1 (1999) |
JACA((社)日本空気清浄協会) 指針 | ||
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規格No. (年度) | 名称 | 関連する 他の規格 |
JACA No.40 (2005) | クリーンルームの性能試験方法指針 | ISO14644-3 (原案) |
旧規格 | ||
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規格No. (年度) | 名称 | 関連する 他の規格 |
JIS B9920 (1989) | クリーンルーム中における浮遊微粒子の濃度測定 及びクリーンルームの空気清浄度の評価方法 |
JIS B9920 (2002改正) |
FED-STD-209D | クリーンルーム内及びクリーン区域内の空気中浮遊微粒子の清浄度クラス(Rev.D) | Rev.E (移行) |
FED-STD-209E | クリーンルーム内及びクリーン区域内の空気中浮遊微粒子の清浄度クラス(Rev.E) | ISO14644-1 発行により廃止 |
JACA No.24 (1989) | クリーンルームの性能評価指針 | JIS B9920 (1989) |
■ クリーンルーム性能評価試験に関連する規格の概要
● ISO14644-1(1999)
クリーンルーム及び関連制御環境 第1部: 空気清浄度の分類
- 空気清浄度クラスの決定・指定のための測定方法について記載。クラス表記は”ISOクラスN”(Nは1~9)中間クラスは0.1刻みで表記可能(つまり1.1~8.9)。
該当項目:浮遊微粒子濃度測定
● ISO14644-3(2005)
クリーンルーム及び関連制御環境 第3部: 試験方法
- 浮遊微粒子濃度試験の詳細は第1部を参照。それ以外の項目※の試験手順、使用機器への要求について記載。
※・・・差圧/風量/風速/気流/温湿度/HEPAフィルタリーク等の各試験
● JIS B9917-3(2009)
クリーンルーム及び附属清浄環境 -第3部:試験方法
- ISO14644-3(2005年に第1版として発行)を基に、国内の評価の実状に合わせ、技術的内容を変更して作成されたもの。浮遊微粒子濃度による空気清浄度クラス分類のため,並びにクリーンルーム及びクリーンゾーンの性能評価のための試験方法及び試験の選択について規定。
● JIS B9920(2002)
クリーンルームの空気清浄度の評価方法
- ISO14644-1を翻訳し、技術的内容を変更し作成されたもの。
クラス表記は”クラスN”(Nは1~9。中間クラスは0.1刻みで表記可能(つまり1.1~8.9))
クリーンルーム及びこれに関連する制御された環境(クリーンルーム施設)における空気清浄度の浮遊微粒子濃度によるクラス分類及びその評価法について規定。分類は,粒径0.1μmから5μmの範囲における粒径以上の累積個数濃度によって行う
ISO規格(ISO14644-1)との主な相違点
・試験頻度(風速等の予備試験含む)の追記(ISO14644-2の内容)
・逐次サンプリング法を規定として採用(ISOは参考扱い)
● JACA No.40(2005)
クリーンルームの性能試験方法指針
- ISO14644-3(原案・正式発行前)を基に、既に指針としてあったJACA No.14c、24、27を参照して作成。ISO規格は評価する側が使いづらい面がある為、参考にしつつクリーンルームの性能評価の各項目について記載されている。
ISO規格では表現、手法、数値について具体的な記載が無い箇所でも、この指針では推奨値として記載がされている場合がある。
【旧規格】 JIS B9920(1989)
クリーンルーム中における浮遊微粒子の濃度測定
及びクリーンルームの空気清浄度の評価方法
- クラスは1m3中の0.1μmの微粒子を10のべき乗で表したもの(クラス1~8)。クラス3-8はFED209Dのクラス1/10/100/1,000/10,000/100,000に相当する。
クラス分け、測定点数(最低6点)、測定回数(最低3回)、最小サンプリング空気量(最小3L)等全般的に現行規格と異なる。
2002年に改正(現行版)
【旧規格】 FED-STD-209 (Revision.D及びE)
クリーンルーム内及びクリーン区域内の空気中浮遊微粒子の清浄度クラス
- FED-STD-209D
単位がフィート(ft)。1立方ft当たりの0.5μmの個数でクラス分け。
古くから使用されていたため、クラスの表現が慣用的に使用されていることが多い。
(FED-STD:米国連邦政府規定)
- FED-STD-209E
SI単位系への移行(単位をフィートからメートルへ)により1992年にRevision.Eに改訂。1999年のISO14644-1の制定に伴い、2001年に廃止。
【旧規格】 JACA NO.24(1989)
クリーンルーム性能評価指針
- JIS B 9920(1989)制定の基礎となった。またJACA No.40制定の際に参考にされた。