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No.29 センサ仕様による温度変動の違い

1.温度測定の方法

1.1 測定に用いた温度センサ
測定には規格(※)に記載のある以下の形状、タイプの温度センサを用いました。
温度センサ
※規格:JTM K01 恒温恒湿槽-性能試験方法及び性能表示方法 (日本試験機工業会)
1.2 測定条件
測定は以下の条件にて実施しました。
 ●恒温槽
  ・型式  :MC-71
  ・槽内寸法:H:400 × W:400 × D:400 (mm)
 ●記録計(温度の測定)
  ・型式 :DR-230(横河電機製)
 ●PC(温度データの収集)
  ・データロギングソフトウェアはDAQWORX DAQ32Plus(横河電機製)
   記録計で測定したデータをPCにて収集する。
 ●温度センサの設置場所
  ・恒温槽内の中央付近
  ・設置場所の風速は平均0.67m/sec (0.59~0.76m/sec)
 【 設定値 】
  ・25℃と35℃ (1分間隔で交互に設定値を変更)
1.3 測定システムのイメージ
温度センサの時定数

2.測定した結果(恒温槽内の温度変化)

2.1 上記の条件で測定した結果
 ■ 反応の早いセンサ(Φ3mm黄銅球付き)と、反応の遅いセンサ(Φ5mm黄銅球付き)
   では、最大値・最小値でそれぞれ約1.4℃異なる結果となりました。
 ■ それぞれのセンサの平均値は同じでした。
2.2 測定データのグラフ
温度センサの時定数

3.上記の結果からいえることは

 □ 温度の最大値、最小値を求める場合は、反応の早いセンサを使用した方が、
   庫内の実際の温度変化に近い結果が得られると思われます。
 □ 測定の結果を平均値で求める場合はいずれのセンサを用いてもほぼ同じ結果が
   得られると思われます。
 ■ このように、センサは測定条件を考慮して選択する必要があります。


▼関連「装置の実験データ」はこちら
 No.28 気相での温度センサの熱応答速度(時定数)
 No.30 試験に用いる温度センサの時定数(実測結果)
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  メールマガジン第48号 温度試験槽の検証での盲点の解説