メールマガジン第55号 マノスターゲージは取付け姿勢で値が変わる!(その2)
前回のメルマガでは、現場でよく使われているマノスターゲージ
(差圧計)の取付け姿勢によるゼロ点の誤差についてお届けしました。
今回は、前回標準器が間に合わず実測ができませんでした取付姿勢
によるゼロ点以外の測定値の影響をご紹介します。
【本 文】
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測定してみると意外な結果になりました。
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>> 前回測定したゼロ点の誤差から推測すると、ゼロ点以外では
更に、大幅な誤差になると考えていました。
しかし、取付姿勢による上限の指示値での誤差は最大1%で、
精度外れはありませんでした。
▼ 測定方法とデータをこちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2010/0513_110000.php
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上記のデータから、もう一つ解ったこと
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>> 「仕様書などで指定される取付姿勢で使用することが重要」と
いうことです。
→ 実際にテスト器では、標準取付姿勢の範囲内[0度(水平)/
45度/90度(垂直)]の結果は殆ど同じ値であり、範囲外の角度
[135度/180度(下向き水平)]とは誤差の出方に差異がありました。
□ これは、マノスターゲージのダイアフラム膜にかかる重力の方向に
より変位量に差が生じる構造上の特徴によるものと思われます。
■ これらのことから、
取付姿勢の影響を少なくするために、正しく使うポイントがあります。
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マノスターゲージの正しく使うポイントとは?
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>> 前回号のゼロ点が変わることも加味すると、現場で以下の3つを
チェックすることです。
□ 仕様書などに記載してある垂直・水平等のメーカ指定に従って
取付けられていますか?
□ 取付け状態で高圧/低圧側のチューブを外してゼロ点を
合わせましたか?
□ 実際の圧力をかけて校正し、許容値内であることを確認
しましたか?
● 上記の全てがチェックできれば、正しく据え付けされて
いると思います。
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現場という環境で、確実に測定しています
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>> お客様のご要求により、
マノスターゲージに接続されているチューブの詰まり、漏れの有無や、
接続先の確認を含めた測定を行っています。
●当社は、
フィールドでバリデーションの実務を行ってきたノウハウで、
どんな環境においても正しい数値をお届けし続けます。
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《次週号からのメルマガのテーマをお知らせします。》
据付時適格性確認(IQ)シリーズとして、色んな装置・機器の据え付けに関す
るバリデーション上の諸問題を4~5週続けて、配信していきます。
次週号からのテーマは、
①温度計(抵抗入力)の入力配線長さによる指示値への影響
②温度計(抵抗入力)の配線抵抗値のバラツキによる指示値への影響
③装置・機器の電源変動による動作への影響
④装置・機器の温度変動による指示値への影響
などをご紹介する予定です。
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