No.41 環境の変動による温度表示への影響(測温抵抗体入力の場合)
■IQシリーズ■ ~IQの段階での問題について~
前回の業務に活(ツカ)える情報 No.40で、温度計の環境(温度)変化による温度指示への影響について、熱電対入力の温度計で測定したデータをご紹介しました。
▽https://www.validation-wa-nks.jp/2010/0603_110000.php
今回は、熱電対に並んでもう一つの主要なセンサの形式である、『測温抵抗体』入力の場合の温度指示への影響について測定したデータをご紹介します。
1.測定の方法
1.1 測定に用いた温度計
計器は前回(業務に活(ツカ)える情報 No.40)と同じですが、測定レンジが異なります。
・型式 : SDC20 (山武 製)
(電流(4-20mA)出力付き)
・測定レンジ : 測温抵抗体入力(Pt100Ω)
0.0~100.0 (℃)
・動作条件 : 0~50℃
(写真はアズビル(株)様のHPより引用)
1.2 測定条件
前回の1.2 測定条件と異なる点は、温度計に接続する、温度センサの出力を模擬的に発生させる機器が、測温抵抗体入力用(Pt100Ω)であることです。
1.3 測定システムのイメージ
接続イメージは前回(業務に活(ツカ)える情報 No.40)と同じです。
2.測定した結果
2.1 測定データのグラフ
まずは、温度計周辺の温度(恒温槽の温度)を20℃→40℃に上げたときのグラフです。
次に、温度計周辺の温度(恒温槽の温度)を40℃→20℃に下げたときのグラフです。
2.3 結果を纏めると
□ 温度計(測温抵抗体入力)は、周辺温度の変化に対して、目立った指示値の
変化はみられない。
■このことから、
温度計の周辺温度が変化するような場合は、熱電対入力ではなく、測温抵抗体
入力のものを使用した方が良いことが分かります。
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メールマガジン第59号 [IQシリーズ]温度表示器(測温抵抗体入力)は取付場所の環境温度で表示値が変わるか?