メールマガジン第61号 [保管シリーズ]扉の開閉は保冷庫内温度にどれぐらい影響する?
前回は、保管シリーズの1回目として、「庫内温度は安定している」と
思って、サンプルを保管しているフリーザの実態をお届けしました。
今回は[保管シリーズ]の2回目として、保冷庫の扉の開け閉めによる
庫内温度の影響を測定しましたのでご紹介します。
【本 文】
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扉の開閉で庫内温度は大きく変わらない!?
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>> 保冷庫のサンプルを出し入れする時は、普段は庫内の温度があまり
変わらないように「さっさ」と出し入れしています。
でも一言で「さっさ」といっても、人によって時間の感覚は
マチマチと思い、扉を空けている時間によって、どのぐらい
庫内温度が影響されるのか調べてみることにしました。
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扉を開けた時間を変えて調べました。
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>> 保冷庫の上下四隅と中央の計9箇所に温度計を置いて、連続的に
温度を記録します。
庫内の温度が安定したら、扉を開けて一定時間(5、10、30秒、1、3分)
後に閉め、温度の変化を測定します。
▼ 測定方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2010/0624_110000.php
● 時間による庫内温度の影響は、結構大きなものでした。
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扉の開閉で、こんなに変化するとはチョット意外!!
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□ 5秒では、庫内温度は+1℃以下の変化で完璧な作業といえる。
□ 10秒でも変化は+1℃以下で「さっさ」の範囲内だ。
□ 30秒にすると、+2.2℃も変わり、開ける時間の限度かな。
□ さらに3分では、+5.6℃になってしまい論外の結果
● このことから保冷庫の「さっさ」とは、10秒程度であると思います。
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「さっさ」=10秒程度で出し入れするには!
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>> そのための手段として、下記の『出し入れ「さっさ」』を考えました。
この装置は、
扉を開けたら、自動的に「時間」を測定し、5秒経過したら、
「ピョピョピョ・・・」とやさしい音で注意を促し、10秒経過したら
「ブーブーブー・・・」と大きな音で警告します。
● これなら、みんな「さっさ」の範囲内で、サンプルの出し入れが
出来ると思います。
■ 次回号では、この装置『出し入れ「さっさ」』の作り方や使い方を
詳しくご紹介します。
▽▽▽—–《業務に活えそうな情報です》—
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