メールマガジン 第71号 環境温度によるタイマー作動時間の変化
前回は、製造記録・品質記録として使用されることが多い装置に付属する
記録計の記録紙の性質についてお届けしました。
今回は、製造装置の工程時間設定に多く使用されている「タイマーの
動作時間」の温度変化についてご紹介します。
【本 文】
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工程の時間はいつも正しく動いているのか?
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>> 私たちは、装置に付属しているタイマーを使って、いつも安心して、
装置を運転しています。
しかし、この暑い夏場の運転で、
「あれ!いつもより工程の時間が長いのでは」と感じる場面に偶然
遭遇しました。
■ そこで、工程の時間を設定している「タイマーの動作時間」の温度に
よる影響が気になり、実験してみることにしました。
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やっぱり温度に影響するんだ!
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>> -10~+50℃の環境を作り、同じ設定値[10分]で、時間を
測定しました。
▼ 測定方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2010/0909_110000.php
● 上記から、動作時間は温度が上昇すると長くなり、低下すると短くなる
ことやそれらのデータはメーカー精度の範囲内であることも分かりました。
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いつもより長く感じたのは正しかった。
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>> 実験した結果は、長く感じたわけではなく、実際に長かったと言えます。
やはり、暑さの影響で、現場の温度がいつもより高くなっていたせいだと
考えられます。
→だけど、いつも同じ温度にして動かすことが難しい場所だったけど
本当に、それで良かっただろうか・・・。
■ この様に、温度により時間が変わる状態で装置を運転しても、品質に
問題ないだろうか?
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そんな疑問を解決するには!
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>> それは、ご存知のように、
タイマーを含む機器の様々な影響も考慮し、実際に生産する環境下で、
品質に影響を及ぼさないことを確認する必要があると考えます。
例えば、
夏場の最も暑いと想定する時期とか冬場の最も寒いと想定する時期に
製造手順書に従って、動きを確認をすると安心できます。
■ こんなことが、バリデーションでの稼働性能の確認を実施する理由に
なると考えます。
▽▽▽—–《業務に活えそうな情報です》—
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