第72号 電源電圧変動による工程タイマー作動時間の変化
前回は、製造装置の工程時間の設定に多く使用されているタイマーの
環境温度変動による作動時間の変化についてお届けしました。
今回は、前回と同じタイマーで、もう一つの大きな要因と考えられる、
「電源電圧の変動」による作動時間の変化を測定しました。
また、タイマーの作動時間測定のまとめとして、製造装置の工程時間の
検証内容についてご紹介します。
【本 文】
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工程時間の検証は、温度変動か?電源電圧変動?
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>> 工程時間を検証しようとする時、「温度や電源電圧の変動」の影響の
大きさを客観的に判断する必要があると考えます。
前回の実験で、タイマーの動作時間は結構、環境の温度変動の影響を
受けることが分かりましたので、
■ もうひとつの環境要因の「電源電圧の変動」がタイマーの
動作時間に、どのような影響が出るか調べることにしました。
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意外と小さい変動!
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>> 電源電圧の変動によるタイマーの動作時間への影響は、
最も大きな差は-4.5秒になりました。
▼ 測定方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2010/0916_110000.php
● この結果は、思った以上に小さな変化でした。
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2つの変動要因のデータを見比べると、、、?
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>> タイマー作動時間の温度変化と電源電圧変化をグラフ化してみました。
▼ グラフは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2010/0916_110000.php#id1
● 環境的な要因の影響の大きさをみてみると、
「電源電圧」と「環境温度」では、影響がより大きく出るのは
「環境温度」であることがわかります。
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工程時間の設定値はタイマー等の変動要因・大きさも考慮する必要アリ!
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>> 測定の結果から分かるように、タイマー等は大なり小なりの設置環境の
影響を受けます。
従って、
工程時間を今回のようなタイマーで制御している場合、その設定は
作動時間が増減しても工程品質を確保できる値とすることがベターと
思います。
この様に、影響しそうな要素の変化(変動)を確認することで、
バリデーションでの検証内容が、より客観的になってくると考えます。
▽▽▽—–《業務に活えそうな情報です》—
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