第76号 熱電対を使った工事で発生した温度誤差!
前回は、自社製品のバリデーションのコンサルティングについて
お届けしました。
今回は、温度センサーに「熱電対」を使った工事で生じた温度誤差に
ついてご紹介します。
【本 文】
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あれ!キャリブレーション時の温度誤差が大きい!
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>> これは、米国から輸入した設備で、現場の「熱電対」と「温度表示器」
の間を配線する工事で起こった出来事です。
⇒ 配線工事後、温度ループでのキャリブレーションを行った時に
温度誤差の大きいことが分かりました。
▼ ループキャリブレーションのやり方は、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2010/0225_110000.php#id1
■ 熱電対を使用した工事では、一般的には温度表示器が取り付けてある
パネル内と同じ色の電線を使用する必要があります。しかし・・・。
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「えー」そうなんだー!
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>> この温度誤差は、同じ色の電線を使ったことで発生しました。
●その原因は、日本と米国との規格の違いにありました。
米国から輸入したパネル内の青色の配線は、T熱電対用で、配線工事に
使った青色の配線はK熱電対用になっていたからです。
■ そこで、熱電対にマッチしない配線を使った時の温度誤差を測ってみました。
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なかなか興味深いデータがとれました。
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>> T熱電対にK熱電対用の電線を使って測定しました。
▼ 測定方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2010/1014_110000.php
⇒ 上記より
● 接続端子部温度が50℃の時の温度誤差は、最大で+1.6℃に
なりました。
● 接続端子部温度により、温度誤差がプラスにもマイナスにも
出ることが分かりました。
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この様な配線工事の間違いを見つけるには!!
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>> それは、現場で熱電対用の配線色を確認することです。
今回の例では
⇒ 輸入パネル内の配線が青色で、工事した配線が茶色であれば「○」
⇒ 輸入パネル内の配線が青色で、工事した配線が青色であれば「×」
ということになります。
■ やはり、工事後には、念のために、正しく温度表示されることを
確認することをお勧めします。
→確認する方法は、
https://www.validation-wa-nks.jp/2010/0225_110000.php
[ループ校正とは、何?]をご覧下さい。
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