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No.57 指示計へのノイズの影響 -指示のふらつき-

[ノイズが原因のケース]
  現場で作業をしていると、測定の対象は安定しているのに指示がパラパラと
  変化することがあります。原因は様々ですが『ノイズ』が犯人であると考えられる
  場合が少なくありません。
  ⇒ 現場のノイズ源・強さは多様で、その影響度合いを確認することは難しいのですが
    安定して発生させる装置(その名は『ノイズシミュレーター』)を使って指示計の
    信号線にノイズを加えた時の影響をみてみました。
1. 測定
1.1 測定に用いた指示計
    一般的に現場で使用されているタイプの指示計
    ・測定レンジ : 電圧入力(1~5V)
1.2 ノイズの発生に使った装置
    ・名称    : ノイズシミュレータ
    ・型式    : INS410 (ノイズ研究所製)
    ・発生信号 : 電圧[0~2000V] / パルス幅[50~1000μsec]
             発信周期[35~10msec] (28~100Hz)
             Polarity※切り替え付
  ※Polarity ・・・信号の極性(正負の方向)のこと(下図参照)             
ノイズの極性
1.3 測定方法
 測定は以下の方法で実施しました。
  ①指示計の入力信号線をカップリングアダプタ(ノイズを注入する部品)で挟む。
    入力信号はDC3.21Vの電池とする。
  ②カップリングアダプタとノイズ発生器を接続する
  ③ノイズ発生器を操作して、目的の電圧・周波数のノイズを発生させて値のふらつきを読み取る
  ④Polarity(極性)を切り替えて同様に値を読み取る
 【検査点】
   電圧    : 0/400/800/1200/1600/2000V
   パルス幅 : 500nsec
   発信周期 : 10msec (100Hz)
   入力信号 : DC3.21V
1.4 測定の状況
ノイズの混入
2.測定した結果
2.1. 測定結果の一覧表
HP5703.jpg
2.2. 「ノイズの強さ」と「ふらつき」のグラフ
ノイズの影響
■ 多少の違いはありますが、極性によらずノイズが強くなるに従ってふらつきが大きく
  なっていることが分かります。


▼関連「装置の実験データ」はこちら
  No.40 環境の変動による温度表示への影響(熱電対入力の場合)
  No.41 環境の変動による温度表示への影響(測温抵抗体入力の場合)
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 メールマガジン 第77号 ノイズの影響で指示が圧力計の指示がふらついた?!