No.59 バイオハザード対策用クラスⅡキャビネットの風速分布(その2)
1. 測定の概要
※対象設備・測定器は前回(その1)と同じです。今回は条件を変えて測定してみます。
1.1 測定の対象
バイオハザード対策用クラスⅡキャビネット
※某工業試験所の設備です。
仕様<作業空間の風速>
前部:0.46m/sec
中間:0.32m/sec
後部:0.32m/sec
1.2 測定に用いた測定器
風速計
・型式
: 6531 (カノマックス社製)
・測定レンジ
: 0.00~9.99(m/sec) / 10.0~30.0(m/sec)
1.3 測定の方法
測定は以下の方法で実施しました。
①バイオハザード対策用クラスⅡキャビネット(以下キャビネット)を運転する。
②風速計のセンサ部の高さを作業台から150mmにする。
③キャビネット前面のシャッター開口部を10mmにする。
④各測定位置(1.4 測定の状況の図参照)にて風速を測定する。
風速は1秒毎に10回測定し、平均値を測定値とする。1箇所につき3回測定する。
⑤前面のシャッターを150mm及び300mmにして、同様に各位置での風速を測定する。
【検査点】
開口量(開口部の高さ) :10/150/300(mm)
測定箇所数 : 9箇所
※左/中/右及び、前部/中間/後部の3段×3列
1.4 測定の状況
2.測定した結果
2.1. 測定結果の一覧表
2.2. 測定結果のグラフ
○結果より
■シャッターの開口量が増えると風速が増す
■開口量が変わっても、相対的な風速の高低はあまり変わらない
(前部の風速が速く、中間・後部は近い数値)
※ご注意※
前面シャッターの高さ(位置)をメーカ指定の範囲外で使用するのはNGです。
前面開口部の気流バランスが崩れて、内部の汚染空気を封じ込める、という
機能を損ねる(=作業者が内部の汚染空気に暴露される)可能性があります。
▼関連「装置の実験データ」はこちら
No.58 バイオハザード対策用クラスⅡキャビネットの風速分布(その1) br>
No.60 バイオハザード対策用クラスⅡキャビネットの風速分布(その3) br>
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第79号 [OQシリーズ]安全キャビネットの作業空間の風速データ(2回目) br>