No.63 病院設備に求められる室内環境の性能検証
1.病院設備に求められる環境の指針
病院空調設備の設計・管理指針 (HEAS-02-2004:日本医療福祉設備協会規格)
・・・病院の建物・設備に求められる要求事項、推奨事項を纏めたものです。
具体的な試験の方法や”○○しなければならない”といった内容はあまり
ありませんが、性能検証として設計~性能検証の確認・実施、及び試験を
継続的に実施していくことが望ましいと記載されています。
この指針内の用語『コミッショニング(性能検証)』の説明では、空調システムに
以下のことが求められています。
・使用者の求める性能を纏め、設計、施工、引き渡しを文書化
・機能性能試験を実施して、システムの適正さを検証
・必要かつ十分な文書化
・継続的な性能検証。(当初の性能検証を経ていないものも、改めて検証)
⇒ “バリデーション”という言葉こそ出てきませんが、求められていることに
大きな違いはないと思います。
2.指針での清浄度クラスの分類
指針での”清浄度クラス”はJISやISOなどの数値(微粒子濃度)ではなく、使用目的や
空調システムの要件で区分けされています。
このうち清浄度クラスⅠ~Ⅲは”清潔区域系”とされ、より入念なチェックが必要とされて
います。
3.清浄度クラスごとの作業項目
指針では性能検証時の測定項目は指定されてないのですが、その他の
推奨事項などの記載を参考に、清浄度クラス別に測定する項目を当社なりに
纏めると以下のようになります。
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