第89号 [IQシリーズ]アナログ式指示計の使用環境温度の影響
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IQ(据付時適格性確認)シリーズ[使用環境での検証]
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今回は、IQシリーズとして、製造現場で頻繁に使用されている
アナログ式指示計の使用環境温度の影響についてご紹介します。
【本 文】
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過酷な使用環境温度でも「アナログ式指示計」は使われています!
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>> ご紹介するアナログ式の指示計は「直射日光の当たる屋上」や
「熱処理炉の間近」などの過酷な場所でも使われています。
そして、この指示計はモータの回転数を表示するなどの重要な
役割を果たしているものも多くあります。
■ そこで、過酷な使用環境温度に指示計を置いた時に、精度に
どれぐらい影響が出るのか、測定してみました。
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温度による影響は、どれぐらいでるのか?
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>> 低温から高温(-25~+75℃)までの広い範囲の温度で測定しました。
▼ 測定方法とデータをこちらでご覧頂けます。
アナログ式指示計の使用環境温度の影響
>> この測定データから次のことが分かりました。
□ 環境温度変化によるのズレは、最大1.8%あることが分かりました。
□ 使用温度範囲(-10~+60℃)の上限を15℃越えても精度内の性能が
でました。
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意外と環境温度に強い機器でした。
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>> この測定では、「さすが、昔から使われてきた計器」という感想で、
どんな製造現場でも頻繁に使用されることがうなずけました。
■ とは言っても、高い温度に対する対策は必要です。
メルマガ 第84号でご紹介しましたブルドン管式圧力計と同様に、
「断熱材で熱を遮断する」とか「パネル内部を冷却する」などの対策が
考えられます。
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使用環境で精度確認することをお勧めしています。
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>> この様な使用環境温度で誤差が生じる計測器は、使用環境で精度を
保証することが重要と言えます。
バリデーションでは、現場で行うこの様な測定作業を
IQ[据付時適格性確認]と言っています。
■ 当社では、
検証項目の決定~フィールドでの検証作業~報告書の作成までの
一連のバリデーション作業を支援しています。