バリデーションの設備の試験に関わる用語
□ 【保管・培養関連設備】の試験に関連する用語
□ 【滅菌関連設備】の試験に関連する用語
□ 【空調関連設備】の試験に関連する用語
■ 保管・培養関連設備の試験に関連する用語 | ||
設備名 (代表例) |
試験に関連する 用語 |
用語の概要 |
恒温槽
恒温恒湿槽 インキュベーター フリーザー |
温度分布 | 庫内温度のバラつきの状態 中心と任意の点との温度差をいう |
温度精度 | 設定値に対する実際の温度の差 中央orセンサ付近の温度と設定値の差を求める |
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温度変動幅 | 制御により温度が上下する幅 平均最高温度と平均最低温度の差。JTM K01での表現 |
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温度変動 | 制御により温度が上下する幅 試料標準偏差(σn-1)の2倍(=±2σn-1)。JTM K07での表現 |
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温度勾配 | 庫内各点間の温度差の最大値 JTM K07での表現 |
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空間温度偏差 | 中心と各点間の温度差の最大値 JTM K07での表現 |
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安定状態 | 設定温度が維持されている状態 計算に用いるデータの要件。異なる30分間の平均値の差が0.5℃以下 |
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有効空間 | メーカが性能を保証する庫内の空間 槽内壁面から1/6(JTM 01)or1/10(JTM K07)内側の空間 |
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JTM規格 K01-09 | 恒温槽等の性能試験方法等の規格群 日本試験機工業会(JTM)の規格 |
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有負荷・無負荷 | 庫内のモノ(負荷物)の有無 無負荷でも棚板など標準付属品は設置する |
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■ 滅菌関連設備の試験に関連する用語 | ||
設備名 (代表例) |
試験に関連する 用語 |
用語の概要 |
オートクレーブ (高圧蒸気滅菌器) 乾熱滅菌器 |
F値 | 滅菌の程度を表す指標 ある温度である濃度の微生物を死滅させるのに要する加熱所要時間(分) |
F0値 | 高圧蒸気滅菌で基準となる滅菌指標 F値を基準温度121℃(250゚F)、Z=10℃で計算した時間(分) |
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Fh値 | 乾熱滅菌で基準となる滅菌指標 F値を基準温度170℃、Z=20℃で計算した時間(分) |
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D値 | 微生物減少の時間への依存性 微生物の数を1/10(90%減少)させるのに必要な時間(分) |
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Z値 | 微生物減少の温度への依存性 微生物の死滅速度(=D値)が1桁変化する温度差(単位:℃) |
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(滅菌温度)継続時間 | 指定(滅菌)温度以上の継続時間 合否条件の例:121℃以上が○分以上継続 |
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有負荷・無負荷 | 庫内のモノ(負荷物)の有無 無負荷でもカゴなど標準付属品は設置する |
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BI (biological indicator) |
滅菌の成否を判断する指標 滅菌法に対して抵抗性を持つ指標菌の芽胞を一定量含む紙片/アンプル |
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CI (chemical indicator) |
滅菌の成否を判断する指標 滅菌法に対して化学的に変化(変色)し、滅菌成否が即時に判断できる |
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オーバーキル アプローチ |
汚染に関係なく無菌にすること 12logの微生物減少を保証する方法。無菌=菌の生存確率が10-6以下 |
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エンドトキシン | 滅菌で微生物が死んでも残る毒素 細胞壁にあり耐熱性が高い。除去(フィルタ)か不活性化(高温)で処理 |
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バイオバーデン | 混入/付着している微生物の量(負荷量) | |
■ 空調関連設備の試験に関連する用語 | ||
設備名 (代表例) |
試験に関連する 用語 |
用語の概要 |
クリーンルーム
クリーンベンチ |
室間差圧 | 隣り合う部屋の圧力差 清浄に保ちたい部屋の圧力を高くし、汚い部屋の空気の流入を防ぐ |
換気回数 | 1hで部屋の空気が入れ変わる回数 時間当たりの給気量を室容積で割って算出 |
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HEPAフィルタ | 塵埃を捕集する高性能なフィルタ 一般に空調設備は、粗塵フィルタ→中性能フィルタ→HEPAフィルタで空気を清浄にする |
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温湿度制御 | 温度・湿度を設定値に調節すること | |
清浄度クラス | 塵埃の少なさの程度 ISO、JIS、FED 209D/Eなど、規格により表記・基準が異なる |
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気流方向 | 空気の流れる方向 圧力差、搬送動力により流れができる。ミスト等で可視化可能 |
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局所排気 | 限られた空間の空気を排気すること ガス・粉塵などをフードから吸込み外部に排気する |
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空調の運転モード | 用途に応じた風量などにすること 夜間、設備立ち上げ、局所排気ONなど、それぞれに適した風量を制御すること |