バリデーション関連メルマガ第119号 [設備のバリデーション全般]バリデーションの具体的な検証内容とは!その2
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[設備のバリデーション全般]バリデーションの具体的な検証内容とは!
その2
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今週からの3回で、先週のメルマガでご紹介しました「バリデーションの
実施項目一覧表」を使ったバリデーションの実施項目の決め方をお届けして
いきます。
今回は、「バリデーションの段階」と「IQの実施項目」の決め方について
ご紹介します。
【本 文】
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規格が決まれば、自ずと実施段階は決まってきます。
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>> バリデーションの対象となる設備・装置が決まりましたら、その設備・
装置に要求される規格などから実施段階は決まります。
例えば、要求規格がGMPで新しい設備・装置の場合は、下記の
①②③が実施段階になります。
①IQ:据付時適格性の確認
②ループキャリブレーション:ループ校正
③OQ:稼働時適格性の確認
(④PQ:実生産規模での確認・・・この段階は、使用者でしか実施
できないので省いています。)
▼GMPでの実施段階は、こちらのページでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2011/09/22/validation_st.pdf
⇒ 上記の場合、規格で要求される①②③は、実施項目一覧表の実施段階の
「C・D・F」に該当します。
①は→「C.IQ:据付時適格性の確認」
②は→「D.ループキャリブレーション:ループ校正」
③は→「F.OQ:稼働時適格性の確認」
● この様に、
使用する設備・装置に要求される規格がきまれば、バリデーションの
実施段階が決まってくると言うことになります。
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次に、IQの実施項目を決めます。
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>> IQの実施項目は、バリデーションの対象設備・装置に要求する
「機能」「働き」から考えていきます。
□ 上記の機能・働きに影響するかどうかを判断するひとつの簡単な
方法は、使用する装置・機器の仕様書や取扱説明書等を見て、
据付の注意点を確認することです。
例えば、上記ドキュメントに
据付の注意点に「水平度は±0.1°以下に据え付けてください」と
あれば、[水平度の測定]を実施項目にします。
また、周囲温度、周囲湿度が使用環境条件として決められている
場合は[温湿度の測定]を実施項目にします。
■ この様に、地道に、設備・装置の機能を阻害するモノを、一覧表の
カテゴリ毎に実施項目をひとつひとつ洗い出していくことが重要と
考えます。
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次回は、キャリブレーション(校正)をお届けします。
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>> バリデーションでは、装置・機器の据え付け後、その据え付け状態を
IQ:据付時適格性の確認を行い、次に、校正(キャリブレーション)
を実施することになります。
※次回は、キャリブレーション(校正)の実施項目の決め方をご紹介
します。