バリデーション関連メルマガ第121号 [設備のバリデーション全般]バリデーションの具体的な検証内容とは!その4
——————————————————————
[設備のバリデーション全般]バリデーションの具体的な検証内容とは!
その4
——————————————————————
先週までの3号(その1~3)で、「バリデーションの段階」
「IQの実施項目」と「キャリブレーション(校正)」の決め方
についてお届けしました。
▼ 上記のメルマガはこちらでご覧頂けます。
□その1[バリデーションの段階]
https://www.validation-wa-nks.jp/2011/0915_113000.php
□その2[IQの実施項目]
https://www.validation-wa-nks.jp/2011/0922_113000.php
□その3[校正の実施項目]
https://www.validation-wa-nks.jp/2011/0929_113000.php
今回は、このテーマのエンディングとして、「OQ:稼働性能の確認」の
実施項目の決め方についてご紹介します。
【本 文】
——————————————————————
OQの実施項目は「最後の砦」です。
——————————————————————
>> このOQ:稼働性能適格性の確認では、予想される操作条件の範囲全体
にわたり、意図したとおり稼働することを確認することが求められて
おり、これが装置の機能を保証する最後の砦です。
そのため、実施項目を決めるには、
バリデーション対象の設備・装置に、どの様な機能・働きを求めて
いるのかを明確にする必要があります。
■ この設備・装置の機能・働きは、使用時の製造手順書等からも
結構簡単に導き出すことができます。
——————————————————————
製造手順書の例から、その装置の機能を考えます。
——————————————————————
>> 簡単な例として、保存工程の手順書の場合では、
一般的には、「どんな形態で」「どこに」「どんな温度」で保存するか
などが決められていると思います。
■ この装置に要求している機能は、
製造手順書の「どこに」「どんな温度」に注目して
「装置内の所定の場所に、所定の温度で一定に管理する。」と考える
ことが出来ます。
——————————————————————
機能からOQの実施項目を選びます。
——————————————————————
>> この機能から実施項目は、「バリデーションの実施項目一覧表」の
・バリデーション実施段階は⇒ 1F:OQ(稼働時適格性確認)
・カテゴリは ⇒ F01:温度
■項目(即ち実施項目は) ⇒ 「精度」「変動幅」「分布」
「制御範囲」「上昇・下降時間」
となります。
【注意点】
ここで選んだ総ての実施項目を作業として実施することがベター
ですが、時にはその装置に要求する「期待される結果のレベル」
に見合った実施項目に見直すことも必要だと思います。
——————————————————————
最後に、設備・装置のバリデーションの進め方です。
——————————————————————
>> この様に、バリデーションの実施項目が決まれば、下記の①→②→③の
順番に進める必要があります。
【その進め方は】
①決めた実施項目を盛り込んだバリデーション実施計画書をつくり
②その計画書に基づいて、IQ・キャリブレーション(校正)・
OQ作業を実施して
③作業結果を報告書として纏める。
こんな流れで、対象の設備・装置のバリデーションを進めることに
なります。
●当社は、
フィールドでバリデーションの実務を行ってきたこの様なノウハウを
多用して、皆様のバリデーションを支援しています。