No.101 天秤の傾きによる測定値への影響
○天秤は、ほんの僅かな傾きでも正確な測定が出来なくなる
そのため、天秤には水平を確認する水準器と、角度を調整する
足駒(あしこま)が付いていて、設置時に調整する事になっています。
○では、傾きがどの程度、測定値に影響するのか??
天秤の傾きを①前後方向と、②左右方向で角度を変えて、
どの程度影響するのか測定してみました。
1. 測定の方法
1.1 今回のテストに用いた測定器
天秤(台秤) :型式〔GP-20K〕 エー・アンド・デイ製
秤量〔0~21kg〕 最小表示〔0.1g〕
直線性〔±0.2g〕
角度計 :型式〔A-600〕 シンワ測定製
天秤の傾きの測定に使用します。
分銅 :10kgの枕形分銅
1.2 測定方法
測定は以下の方法にて実施しました。
①電子天秤を水平に調整する。
②10kgの分銅を載せ、指示値を読み取る。
③角度計を見ながら、前側の足駒で角度を変更する。
④数値を読み取る。
・・・③④を繰り返す。
⑤一旦水平に調整したあと、左右方向についても同様に
角度を変更して測定を行う。
【検査点】
質量 : 10kg
方向 : 前後方向・左右方向
角度 : +2°~-2°で、0°20’(0.33°)毎に測定
1.3 測定したパターン
2. 測定の結果
2.1 天秤の角度を変えたときの指示値
2.2 天秤の角度を変えた時の指示値のグラフ
□測定結果から
・前後方向と、左右方向、いずれの方向に傾けたときもほぼ同じ傾向の影響が出ました。
・僅か0°20′の角度でも、誤差が出ました。
▼関連「装置の実験データ」はこちら
No.85 電子天秤で分銅を繰り返し測定した結果
No.102 天秤の傾きによる測定値への影響(使用時の視点から)
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