No.104 室内への窒素ガス投入による酸素濃度低下の状況
1. 測定の方法
1.1 測定対象の空間
・8m3の空間 (高さ 2m × 幅 2m × 奥行 2m)
・外装:鋼板製 内装:木製
・屋外設置タイプ、換気口無し
1.2 使用測定器
・酸素濃度計
メーカ :新コスモス電機
型式 :XO-326ALA
検知範囲:0~40.0vol%
指示精度:±0.3vol%
・ストップウォッチ (経過時間計測用)
1.3 使用測定器
測定は以下の方法にて実施しました。
①コンテナ内に酸素濃度計のセンサ部と、窒素ガスのチューブをセットする
・検知部の高さは1.7m、位置は中央付近
・窒素ガスのチューブ端の高さは0.5m、位置はコンテナ奥
②作業前の酸素濃度を測定する。
③コンテナの扉を閉める。
④コンテナ内に定流量で窒素ガスを投入開始と同時に、
ストップウォッチで時間計測を開始する。
⑤内部の酸素濃度を連続的に測定し、推移を記録する。
【検査点】
窒素ガスの投入速度 : 5L/min
1.4 測定の状況
2. 測定の結果
■測定結果
■測定結果のグラフ
今回の測定条件では、252分で-3.2vol%の酸素濃度が低下しました。
空間は8m3(8000l)のため、低下した-3.2vol%の酸素量は256L(8000×3.2%)です。
今回の窒素ガスの投入量は5l/minです。
投入量と同量の空気が漏れ出て置換される、と考えると、空気中の窒素と酸素の割合はおおよそ8:2のため、
5Lの窒素ガス投入→5Lの空気(4Lの窒素、1Lの酸素)が漏れ出る、となります。
→つまり、1分間に1Lの酸素が排出されます。
今回の測定からは、低下した酸素濃度と、要した時間がおおよそ計算値に近いことがわかりました。
※実際は投入した窒素ガスで酸素濃度が徐々に低下するので、排出される酸素量も低下していきます
※窒素の比重により、測定高さにより差が出る事が考えられます。
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