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No.121 水の蒸発による質量の変化(環境による違い)

1. 測定の概要

大小二つの容器に水を投入し、異なる環境に一定時間置いたときの、蒸発量の違いを測定します。
1.1 測定対象
大小二つの容器を準備し、それぞれに純水を約30ml投入しました。
□小容器 : 46×46×53mm (W×D×H)
□大容器 : 96×46×53mm
1.2 使用した測定器
□電子天秤
 ・型式 : AG285 (メトラー・トレド製)
 ・秤量 : 210/81g (最小目量:0.1mg/0.01mg)
□温湿度計 ・・・ 恒温槽内の環境(温湿度)測定に使用
□ストップウォッチ ・・・ 容器の恒温槽内への静置時間の測定に使用
1.3 測定の方法
 測定は以下の方法にて実施しました。
 ①大容器・小容器に水を約30ml投入する。
 ②容器にフタをし、フタを含めてそれぞれの質量を電子天秤で測定する。
 ③10℃の恒温槽に容器を設置し、フタを外すと同時に時間計測を開始する。
 ④1分経過したら、容器にフタをし、速やかに質量を測定する。
 ⑤恒温槽設置前後での質量変化から、蒸発量を算出する。
 ⑥恒温槽内の設置時間を5分間にし、②~⑤と同様に測定する。
 ⑦恒温槽の温度を20℃、及び30℃に変更し、同様に測定する。
 【検査項目】
  恒温槽の温度設定 10/20/30℃
  恒温槽への設置時間 1分間/5分間
1.4 測定の状況
HP12110.jpg

2. 測定の結果

恒温槽に1分間及び5分間、設置したときの、質量の変化(蒸発による減少分)は以下のようになりました。
2.1 恒温槽への設置時間【1分間】の結果
HP12155.jpg
    □恒温槽への設置時間【1分間】の結果のグラフ
HP12151.jpg
2.2 恒温槽への設置時間【5分間】の結果
HP12165.jpg
    □恒温槽への設置時間【5分間】の結果のグラフ
HP12161.jpg
■結果から、
 ・設置環境の温度が高い程、質量の減少(蒸発量)が大きい
 ・表面積の大きい程、質量の減少(蒸発量)が大きい
 ことが分かります。
□上記の測定データは恒温槽内の湿度が約20%RHの時の結果です。
 一般的な室内の湿度より低く、蒸発量が多めに出ている可能性があります。


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