バリデーション関連メルマガ 第160号 蒸発防止剤(OIL)の水の蒸発抑制効果?
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蒸発防止剤(OIL)を使った時の水の蒸発抑制効果はあるのか?
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前回は、読者の方からご紹介を頂きましたマイクロシリンジポンプの
送液量測定の問題点をお届けすることができました。
引き続き、今回は、前回のメルマガでご紹介しました様に、その問題点を
解決できそうな蒸発防止剤(OIL)の蒸発の抑制効果をご紹介します。
【本 文】
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蒸発防止剤はどんなものなのか?
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>> この蒸発防止剤は、排水口からの悪臭をカットするために、排水
トラップに適量を投入して、排水の蒸発を防止するモノで、
その成分を調べてみると、流動パラフィン、アルコール、シリコーン
などから作られていることが分かりました。
□ そこで、今回は、成分のひとつである「シリコーンオイル」を使って
実験してみることにしました。
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水の蒸発量が大幅に抑制されることが分かりました。
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>> この実験は前回と同様のやり方で、水の表面にシリコーンオイルを流して
水の蒸発量がどれぐらい抑えられる(少なくなる)のかを調べました。
▼ 測定方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2012/0726_110000.php
■ この実験の条件での水の蒸発量は、OILを使わない方より
小さい容器(46x46x53mm)で ⇒ 94~95% 減少する
大きい容器(96x46x53mm)で ⇒ 93~96% 減少する
ことが分かりました。
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実際の現場でも使い易い方法と思います。
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>> 水の蒸発が問題となるマイクロシリンジポンプの送液量などを
「秤(電子天秤)」で測定する時
水の蒸発量を抑えるためには、「シリコーンオイルを投入した容器に
送液する」という簡単な方法で効果が得られました。
□ しかし、この実験で気になることとして
この蒸発の抑制効果が得られるには、どれぐらいの量の
シリコーンを容器に投入するのが、ベターなのかと言うことです。
(今回の実験では、各々6/12mL投入しています。)
※ 次回は、これを解決する実験をしたいと思います。
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投入するシリコーンオイルの量はどれぐらい必要なのか。
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>> 次回は、投入するシリコーンオイルの量を段階的に変えて、同様の実験
を行い、最適なシリコーンオイルの投入量を調べてみます。
■ 当社は、
フィールドでバリデーションの実務を行ってきたノウハウで、どんな
環境においても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を
続けています。