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バリデーション関連メルマガ 第178号 測定用の接続配管による露点温度の違い!

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  測定用の接続配管による露点温度の違い!
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 今回は、圧縮空気の品質測定に関するメルマガの最終回として、露点温度
 に関するデータをご紹介します。
 
【本 文】
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  現場での水分量測定は、検知管を使うより露点計を多用しています。
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 >> 圧縮空気内の水分量は、検知管を使っても測定できますが、測定の範囲が
   100~1,000ppm(露点温度=> -42~-20℃)に限られています。 
   しかし、薬や医療機器の製造ラインで要求される圧縮空気の水分測定
   範囲はもっと低い場合が多いため、測定範囲が広い露点計を使って
   露点温度を測定することが多くなっています。
  □ 今回の実験は、この露点計を使うときに「測定箇所と接続する配管の
    違いによる露点温度の違い」を実験することにしました。
 
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  配管の材質による変化が認められました。
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 >> この実験は、窒素ボンベ中の窒素ガスの露点を、2種類の配管[SUS
  (ステンレス)、ウレタンチューブ]を使って測定して、配管の材質による違いを測りました。
  
   ▼ 測定方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
     https://www.validation-wa-nks.jp/2012/1206_110000.php
  
  ■ 双方には、21℃という大きな違いがでることが分かりました。
    この大きな違いの要因は、ウレタンチューブでは空気中の水分を
    吸ってしまうことで水分量が高くなってしまうと考えられます。
  ※ 従って、露点計を接続する配管は、使い勝手が悪くても、SUS(ステンレス)
    の配管を使用する必要があると考えられます。
  次に、圧縮空気の品質測定に関するメルマガのまとめとして測定時の
  注意点をご紹介します。  
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  今回の圧縮空気の品質測定の実験から注意点を纏めてみました。
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 >> このメルマガ(第97号~第178号間の11回)では、圧縮空気の品質になる
   油分(オイルミスト)、水分、固体粒子の測定に関わる条件や測定方法に
   ついてご紹介してきました。
   これらの実験結果から、測定時のポイントとなる注意点を纏めると
   
   □ 油分(オイルミスト)測定では
     当たり前の話ですが、測定後は、次の測定に影響をなくする為に、
     キレイな気体で残留した油分を充分な時間をかけて吹き飛ばすこと
    (実験では、約15分で影響しないと思われる状態になりました。)
   □ 固体粒子の測定では
    ・油分測定同様、キレイな気体で残留した固体粒子を吹き飛ばすこと
    (実験では、約10分で影響しないと思われる状態になりました。)
    ・チューブ等を使って、大気圧に近い状態にすること
    (実験では、測定圧が0.8MPAの場合で60mの長さのチューブが必要でした。)
   □ 水分量の測定では、
     測定に、露点計を使うときには、測定箇所と接続する配管にSUS
    (ステンレス)の配管を使うこと。
  ■ このように、実際の測定での注意点が明確に出来たことで、圧縮空気の
    品質測定も、今以上にお客様の期待にお応えすることができると考えます。 
  ※ 当社は、
    フィールドでバリデーションの実務を行ってきたこの様な測定の
    ノウハウで、どんな環境においても、お客様に満足して頂ける作業を
    お届けする努力を続けています。