バリデーション関連メルマガ 第188号 湿度計のセンサを取付けたまま校正する方法の検証
——————————————————————
クリーンルームで湿度計のセンサを取付けたまま校正する方法の検証
——————————————————————
今回は、室内(クリーンルーム等)の湿度センサを取り付けたまま校正する
方法の有効性を検証しました。
【本 文】
——————————————————————
検証方法を簡単に説明しますと
——————————————————————
>> クリーンルームについている湿度センサと近傍に取り付ける湿度センサ
にはさまざまな組み合わせがあると考えられますが
□この検証では、前回のメルマガで安定するまでの時間を測定した
「(温)湿度計」「(温)湿度ロガー(おんどとり)」「露点計」を
使用します。
□また、検証の方法は、各々のセンサを「常湿の場所」と「低湿の場所」に
設置してデータをとり、
同じ時刻(タイミング)で双方の湿度の差が無い状態(湿度差:2%以下)
が続けば、「湿度計のセンサを取付けたまま校正する方法」は有効で
あると判断するものとします。(温度計の場合と同様です。)
——————————————————————
今回の組み合わせでは、校正方法に有効性が認められました。
——————————————————————
>> 総ての湿度計を「約20%の場所」と「5%程度の場所」に置いて、
湿度を測定しました。
▼ 測定方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2013/0228_110000.php
■ このように、総ての湿度値は「湿度差:0.9%以下」になりました。
※ 従って、今回の条件では、クリーンルーム内の湿度計の近傍を
測定するという校正方法は有効であると言えます。
——————————————————————
温度計同様、湿度が安定したときが「読み時」です。
——————————————————————
>> 前回のメルマガでお知らせしましたように、今回の条件では、設置して
から約35分で、総ての湿度計の値が安定しましたので、
正しい湿度値を読みとるには、測定場所を変えてから、約35分過ぎれば、
湿度の値が安定して読み取れる「読み時」ということになります。
——————————————————————
少し「ほっと」としています。
——————————————————————
>> 今回の検証を進める時は
温度計の検証をしたとき、応答時間が長い場合は、近傍を測定する
校正方法の有効性はないことが分かっていたので、
□ 安定するまで時間がかかる湿度センサでは、校正方法に有効性が
無くなるのではと心配していましたが、
□ 検証結果から校正方法に有効性があるということが分かり、少し
安心することができました。
——————————————————————
現場に見合ったバリデーション方法もご提案しています。
——————————————————————
>> このような実験方法やデータから現場の環境や条件に見合った方法を
バリデーション実施計画書作成としてご支援することもやっています。
※ 当社は、
フィールドでバリデーションの実務を行ってきたこの様な測定の
ノウハウで、どんな環境においても、お客様に満足して頂ける作業を
お届けする努力を続けています。