HP159 温湿度ロガーのデータ保存時刻の検証(内部クロックの正確さ)
概要
□ 当社は、さまざまな設備の検証の一環として、温度/湿度を連続的に、複数の点で
測定する作業を実施しています。
作業に、各種データを計測・保存する「データロガー」を複数台使って解析する場合、
同じ時刻のデータを比較することが重要になります。
今回は各種データを計測・保存する「データロガー」のデータの保存時刻の正しさに
影響するクロックの精度を、常温と、低温/高温のそれぞれの状態で確認します。
1. 確認対象
□使用したデータロガー
温湿度データロガー (T&D社製 RTR-52A)
・・・温湿度のデータを任意の時間間隔で8000個収集できる計器です。
例えば、1分間隔の測定なら5.5日間、60分間隔の測定なら約11ヶ月の
温湿度測定データが収集できます。
□使用した標準器
ストップウォッチ校正器 (三生電子製 SS-406/M-2K)
・・・ストップウォッチなど機器内部のクロックを、機器を分解することなく外部から
計測し、誤差を表示できる計器です。
2. 測定の方法
①データロガー及びストップウォッチ校正器の電源を投入する。
②データロガーを25℃の恒温槽に入れる。
③データロガーを恒温槽から取り出し、速やかにストップウォッチ校正器のセンシング部に
設置する。
④表示される誤差(一日当たりの誤差量)を読み取る。
⑤恒温槽の温度設定値を変更して同様に測定を行う。
□測定した温度(恒温槽の設定値)
10℃/25℃/40℃ の3点
3.測定の結果
各温度で測定した結果は以下のようになりました。
上表をグラフにすると、以下のようになります。
□結果から、今回はデータロガー1台のみの確認でしたが、
・25℃がもっとも誤差が少ないが、低温(10℃)、高温(40℃)でも±1秒内に入っている
・一般的なストップウォッチ(精度±1sec/日程度)と同じくらいの誤差範囲に入っている
ことが分かりました。
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