HP164 フタを開ける速さによる開栓トルクの違い
概要
□医薬品・飲料など各種容器のキャップを開ける・閉めるトルクを測定する
開栓トルク計を使われている方から、キャップの開け方(速度)によって
測定値に影響するのか?と問い合わせを貰いました。
そこで、今回は、スクリューキャップを「ゆっくり」開けた時と、「サッ」と開けたときの
開栓トルクを調べてみます。
1. 確認対象
□使用した容器
・試薬容器
フタ部はφ51、容器ネジ部はφ48.5、容器胴部はφ88
(今回は試薬(500g)の樹脂製容器を用いました)
□トルクの測定に使用した標準器
トルクレンチテスタ
(東日製作所製 DOTE20N)
測定範囲 2.000~20.000N・m
精度 ±1%of rdg+1digit
2. 測定の方法
①トルクレンチテスタに容器を取付ける
②トルクレンチテスタでトルク値を見ながら、『2N・m』のトルクで閉栓する
③『サッ』とフタを開けたときのトルク値(ピーク)を読み取り、記録する。
④ ②と同様に『2N・m』のトルクで閉栓する。
⑤『ゆっくり』とフタを開けたときのトルク値(ピーク)を読み取り、記録する。
②~⑤を10回繰り返す。
⑥閉栓トルクを『3N・m』『4N・m』『5N・m』とした時の、開栓トルクを同様に測定する。
□測定した内容
閉栓トルク 2/3/4/5(N・m)
繰り返し回数 10回
フタの開け方 『サッ』『ゆっくり』の2種
3.測定の結果
測定した結果は以下のようになりました。
上表をグラフにすると、以下のようになります。
□今回の測定では、フタを開けるときのトルク値は、「サッ」とあける方が、「ゆっくり」開ける
より、高くなることが分かりました。
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