HP168 温度センサ「熱源への挿入長さの違い」による指示値への影響(その3)
概要
□装置内の温度を測る温度センサは、一般的にある程度の長さを熱源に挿入しないと
正しい測定ができないといわれます。
前回、前々回の実験では、恒温槽(液槽:水/油)内にどの位の長さを挿入したら
正しい測定ができそうか、また挿入長さが短い(浅い)場合、どのような影響が
あるのか調べました。
今回は今までの直径(3.2φ)と異なるセンサを用意し、結果を確認しました。
1. 確認対象
□対象とした温度センサ
・タイプ: 測温抵抗体(Pt100Ω)
・直径 3.2mm/4.8mm/6.4mm (前回までは3.2mmのセンサで実験)
2. 測定の方法
①恒温槽(液槽:油)を121℃に設定し、昇温する。
②対象の温度センサを1cm挿入し、固定する。
③標準温度計を、対象の温度センサ先端に近接させて設置する。
標準温度計のセンサは出来るだけ恒温槽に浸るよう、斜めに挿入する。
④測定値が安定したら、測定値を読み取る。
⑤挿入長を変えて同様に測定を行う。
□測定した内容
対象センサの挿入長さ : 1/2/3/5/10/15cm
恒温槽(液槽)設定温度 : 121℃
対象センサの径 : 3種(3.2/4.8/6.4mm)
□測定のイメージ
測定の方法は前回と同様です。センサを変え、同じ測定を行います。
3.測定の結果
測定した結果は以下のようになりました。
上表をグラフにすると、以下のようになります。
□今回の径の違う測定でもセンサ挿入長の目安である『径の15~25倍』を挿入した場合、
誤差がごく少なくなる結果となりました。
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