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バリデーション関連メルマガ 第209号 現場形温度センサ「挿入長さの違い」によって指示値が変わる?(その2)

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  現場形温度センサ「挿入長さの違い」によって指示値が変わる?(その2)
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 前回のメルマガでは、測温抵抗体にへルール継手(サイズ1S)が付いて
 いる位置によって、指示値がどんな感じになるのか実験しました。
 今回は、サイズが一回り大きいタイプ(サイズ2S)のへルール継手で
 同様の実験をしました。
【本 文】
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  サイズの大きいへルール継手ではどうなるのか?
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 >> 前回の実験では、へルール継手を付けたことによる影響が何らかある
   と思っていたが、意外にも継手が付いていないときとほぼ変わらない
   ことが分かりました。
  
   しかし、現場のキャリブレーション作業では、へルール継手の付いた
   測温抵抗体式温度計をもっと挿入しないと指示値が安定しないことを
   経験したことがあります。
   →そこで、現場で多く使用されている「サイズ2Sのへルール継手」でも
    実験してみることにしました。
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  やはり今までとは違ったデータがでました!
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 >> 2Sのへルール継手が、センサの先端から10cm/5cm/2cm/1cmの
   位置に付いている4種類の測温抵抗体を
   前回同様、恒温油槽の中に温度センサの挿入する長さを「1cm~10cm」
   の範囲で段階的に変えて、その長さ毎に「温度センサの値」と「標準温度計」
   との温度差を求めました。
   ▼ 実験の方法とデータはこちらでご覧頂けます。
     https://www.validation-wa-nks.jp/2013/0822_110000.php  
    この実験結果では、
    □ 総ての条件において、所定の長さ(センサ外形の15~25倍)
      以上挿入し、且つ、へルール継手の全体が浸没しないと正しい値が
      でないことが分かりました。
      
   ※ 但し、上記の実験は、あくまで一例で、種々条件により計測値は異
    なります。また、センサの性能を規定または保証するものではありません。
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  現場の決め方が使えない場合がある!
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 >> 3.2mmの測温抵抗体でへルール継手の付いている位置が変わっても、総て
   挿入長さが10cmで、「温度センサの値」と「標準温度計」との温度差が
   ゼロになり、
   ■ へルール継手が付いたセンサをキャリブレーション(校正)をするには、
    「挿入長はセンサ外形の15~25倍程度」という決め方が実際の現場で
    使えない場合があることが分かりました。
   → 即ち、へルール継手の大きさによって、決め方が使えない場合も
    あるため、へルール継手の全体を浸没させて、キャリブレーション
    作業を実施することが確実な方法と思われます。
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  違う継ぎ手でも実験してみます。
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 >> 次回は、現場で頻繁に使用されるフランジという継手で指示値に影響が
   でるのか、出ないのかを実験します。
  ※ 当社は、
    フィールドでバリデーションの実務を行ってきたこの様な測定の
    ノウハウで、どんな環境においても、お客様に満足して頂ける作業を
    お届けする努力を続けています。