バリデーション関連メルマガ 第211号 現場からのご質問を(一緒に)考えてみます。(その1)
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現場からのご質問の解決案を(一緒に)考えてみます。(1)
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前回のメルマガでは、現場の作業内容や方法を実験したデータから見直して
現場での作業のやり方の妥当性などをご紹介してきました。
今回は、実験ではなく、当社の営業先やセミナーなどで、お聞きする最近の
現場で悩まれていること(ご質問)とその解決案をお届けします。
【本 文】
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こんなお問い合わせを頂きます。
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>> 最近、目立った現場からの声としては大きく2つに分類されます。
1.規格の解釈の仕方
(1)バリデーション実施計画書には具体的に何を盛り込んだら良いのか
(2)校正の定義から具体的に何を、どのように実施したら良いのか
・・・等など
2.規格の運用の仕方
(1)定期calibrationで、規格を外れた場合の処置の仕方
(2)機器の校正の間隔
・・・等など
□ 今回は、1.「規格の解釈の仕方」の(1)バリデーション実施
計画書には具体的に何を盛り込んだら良いのかについて
考えてみます。
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(1)バリデーション実施計画書には具体的に何を盛り込んだら良いのか
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>> 計画書に盛り込む内容は、
□ GMPのバリデーション基準の要求で備えなければならないことは
「①期待される結果」「②検証の方法」が主なモノになります。
しかし、この2つ(①②)だけでは、客観性を持たせることが出来ないと
当社は考えます。
□ 規格には書かれていないが、客観性を備えるためには「③対象の識別」
「④検証の内容」「⑤記録の方法」などが必要になり
●これらが揃うことで、第三者に納得させるのに必要なバリデーション
実施計画書(実施リスト)になると思います。
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当社のフォームで具体的に説明します。
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>> キャリブレーションの実施リストでは
書くべき要件 → 書類での表現
①期待される結果 : 許容値(判定精度)
②検証の方法 : 使用手順書
③対象の識別 : 管理No.、名称、型式、製造番号
④検証の内容 : 校正ポイント
⑤記録の方法 : (手順書に記載)
▼ 当社のバリデーション実施計画書のサンプルは、こちらで
ご覧いただけます
https://www.validation-wa-nks.jp/wp/2009/1008_110000.php
● このように、規格に具体的に書かれていないことでも、誰が見ても
分かり易いように突き詰めていく必要があると考えます。
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次回も、ご質問の解決策を考えてみます。
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>> 次回は、規格の解釈の仕方の(2)のご質問について考えてみます。
※ 当社は、フィールドでバリデーションを実施する立場から、規格の
要求内容や定義を具現化(具体化)して、お客様に満足して頂ける
作業をお届けする努力を続けています。