バリデーション関連メルマガ 第219号 再び、現場で起こった疑問を(一緒に)考えてみます。(2)
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「PQ」とは?
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>>「PQ」は、Process performance Qualificationの頭文字で、
国内規格では「性能適格性評価」と呼ばれていて、標準作業手順書
(SOP)通りに運転して、要求どおりの性能や機能が実現されている
ことを確認します。
因みに、規格(改訂 バリデーション基準)には
設備、システム又は、装置が、承認された製造方法及び規格
に基づき、効果的かつ再現性のある形で機能することを確認し
文書化することと定義されています。
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「PQ」は機能の確認方法をハッキリさせることが肝!
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>> 試験室では、多くの装置・機器が使われていますので、ここでは、
ポピュラーなオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)を取り上げて考えると
□ このオートクレープの果たすべき機能は、
オートクレープ内の対象物の滅菌になりますので、この滅菌機能が
実現されていることを確認します。
→ 主な確認方法は
・F値と呼ばれる加熱殺菌による菌の致死値を測定する。
・滅菌保証用の指標体(BI:バイオロジカルインジケーター)を
使って、菌が全部死滅することを確認する。
になります。
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そして、この「PQ」の具体的な作業の進め方は。
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>>「PQ」は、基本的には、オートクレーブを使用する管理責任者が決めた
標準作業手順書(SOP)に書かれた通りの作業を行います。
一般的には
① オートクレーブ内に、
SOPに決められた通りに、滅菌したい対象物、温度センサや
BIなどをセッティングします。
② 次に、温度が収集できるように各計測機器をセットして、
SOPで決められた条件(例;滅菌温度/121℃、滅菌時間/
30分)で運転します。
③ 運転終了後、「収集した温度から計算したF値」と「BI」の
結果から、対象物が滅菌されたことを確認します。
※ このような作業行うことで、オートクレーブに求める機能が実現
されていることを確認できると考えます。
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次回も、お問い合わせの解決策を考えてみます。
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>> 再度お問い合わせ頂いた中から、「バリデーションのループ校正とは
何か?」について考えてみます。
※ 当社は、フィールドでバリデーションを実施する立場から、作業の
本質や規格の要求内容や定義を具現化(具体化)して、お客様に
満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。