バリデーション関連メルマガ 第221号 ボンベ(密閉容器)内圧縮ガスの水分測定方法の検証!
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ボンベ(密閉容器)内圧縮ガスの水分測定方法の検証!
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前回は、再度お問い合わせ頂いた中から、「バリデーションのループ校正
とは何か?」(単体校正との違いは何か)についてご紹介しました。
今回は、露点計を使ったボンベ内の圧縮ガスの水分測定方法を検証しました
のでご紹介します。
【本 文】
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圧縮ガスの品質測定のお問い合わせを多く頂きます。
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>> この測定では、圧縮ガス中のオイルミスト、水分、固体微粒子を測る
ことで圧縮ガスの品質を確認しています。
時折、ボンベに入った圧縮ガスの測定の話を頂くことがあります。
通常、ボンベ内の測定であれば、水分に反応する薬剤が入った検知管を
使いますが、水分量が低いモノは測ることができません。
□ そこで、露点温度から水分量を換算するやり方が使えるのか検証しました。
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計算値と実測値に思ったよりも大きな差が出ました。
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>> この実験は、窒素ボンベ内の窒素ガスを減圧弁で取り出し、実験の圧力に
調整して、露点温度を測定しました。
(ここで使用したボンベは10Lの容量で半分ぐらい使われたものです。)
▼ 実験の方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2013/1114_110000.php
□ この実験の結果では、実測した露点温度は、計算値(0.8MPa基準
とした場合の想定値)と似た傾向は示すが、最大で5.8℃も高くなる
ことが分かりました。
→ 正直、ここまでの差がでるとは想定外で、(この実験のやり方では)
測定が困難なことが分かりました。
※ 但し、上記の実験は、あくまで一例で、種々の条件により計測値は異
なります。
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圧力が一定でないと正確に測れない!
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>> 今回の実験結果では、実測値と計算値の差は、実験が進むにつれて大きく
なっています。
これは、圧力の設定を変えたこととは関係なく、実験で窒素ガスを消費
し続けたため、使用した窒素ボンベ内の圧力が低下したことが原因と
想定されます。
従って
・ 測定する圧縮ガスの圧力が低下しないこと(一定していること)が
測定の条件のひとつと考えられます。
・ また、念のために、測定時の圧力をデータとして明記することも
必要と考えます。
※ このようなことに注意することで、正しい露点温度を測ることが
出来ると思います。
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次回もお問い合わせも多い機種を選んで、実験データをお届けします。
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>> 次回は、バイオの業界からお問い合わせをいただく、ブロック恒温槽を
ご紹介する予定です。
※当社は、
この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境に
おいても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。