バリデーション関連メルマガ 第223号 アルミブロック恒温糟の性能を確認しました。
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アルミブロック恒温糟の性能を確認しました。
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前回は、バイオ関連の業界からお問い合わせをいただく、アルミブロック
恒温槽の品温分布をお届けしました。
今回は、前回のメルマガと同じアルミブロック恒温槽で、チューブや試験管などを
使用しない状態での性能を確認しましたのでご紹介します。
【本 文】
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チューブの有無で温度はどう変わるのか?
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>> 前回の実験のように、チューブを入れた場合の温度設定値と四隅の
温度差は、温度設定しているにも関わらず、約1℃も低くなりましたので
□ 今回は、チューブ等の被加熱物を挿入していない時には、どのような
温度になるのか調べてみました。
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四隅でも温度差は非常に小さくなりました。
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>> この実験は、20穴の1.5ml用のアルミブロックの「中央」と「四隅」
の穴に水を入れて、各穴内の温度を測定しました。
設定温度は、前回同様「37℃」「50℃」「60℃」の3点で確認しました。
▼ 実験の方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2013/1128_110000.php
□ 温度設定値と中央・四隅の温度差は
「37℃」→ 中央「 0.0℃」/ 四隅「-0.1℃」
「50℃」→ 中央「+0.1℃」/ 四隅「 0.0℃」
「60℃」→ 中央「+0.2℃」/ 四隅「+0.1℃」
となり、前回より、「1/3~1/4」も小さな温度差になることが
分かりました。
※ 但し、上記の実験は、あくまで一例で、種々の条件により計測値は異
なります。
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2通りの温度測定を推奨します。
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>> 2通りの測定とは
①前回の実験のように、皆さんが使用されるチューブなどを使って
内部の実際の品温を測定することと
②今回の実験のように、アルミブロック恒温槽の性能を測定することです。
■ 今回の実験のように、チューブの有無で温度差が大きく違う場合も
あるため、2通り(①、②)の測定を行うことをお勧めします。
□ 実は、この測定は装置のバリデーション作業になり、①を性能適格性評価(PQ)
②を運転時適格性評価(OQ)と呼ばれています。
※ このように、皆さんが使用されるアルミブロック恒温槽も、OQ・PQを
実施して、恒温槽の機能が正しく実現していることを確認することも
重要なことと考えます。
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次回は、設定温度までにどれぐらい時間がかかるか実験してみます。
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>> アルミブロック恒温槽の運用のことを考えて、恒温槽のスイッチを
ONしてから設定温度になるまでの応答性を測定してみます。
※当社は、
この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境に
おいても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。