バリデーション関連メルマガ第231号 クリーンルーム内の空気の流れ(気流)を4種類のタフトで試験しました。
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クリーンルーム内の空気の流れ(気流)を4種類のタフトで試験しました。
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前回は、風洞(人工的に空気の強さを加減できるようにしたトンネル型の
実験装置)を使って、クリーンルーム内の空気の流れ(気流)を模擬的に
2つの方法で試験した結果をお届けしました。
今回は、どんなタフトが空気の流れが分かりやすいかを同じ設備で調べま
したのでご紹介します。
【本 文】
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試験に使った4種類のタフトをご紹介します。
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>> ご存知のように、気流試験では、絹糸、ナイロン繊維、フィルム、
テープなどの軽くて流れに追従しやすいもので試験することが定められて
いますので、どんなタフトが最も気流が分かりやすいか調べました。
《今回試験した4種類のタフト》
①薄いフィルム [0.01mmのポリエチレンフィルム]
②ちょっと厚めのフィルム[0.022mmのポリエチレンフィルム]
③テグス [0.148mmナイロンのテグス/0.8号]
④ミシン糸 [ポリエステル♯50]
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やはり薄いフィルムが最も気流が分かりやすい!
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>> この実験は、風速を変えることができる風洞の中に、4種類のタフトを
設置して、その状態をカメラで撮って、気流を可視化しました。
▼ 実験の方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
https://www.validation-wa-nks.jp/2014/0213_110000.php
□ 気流の分かりやすさの順位は、どの風速でも、以下のようになりました。
1位 薄いフィルム(幅:5mm x 長さ:75mm)
2位 ちょっと厚めのフィルム(幅、長さは薄いフィルムと同じ)
3位 ミシン糸
4位 テグス
※ 但し、上記の実験は、あくまで一例で、種々の条件により計測値は異
なります。
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気流試験に、どんなタフトを選んだら良いか考えてみました。
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>> 今回の実験の結果から、気流の分かり易いタフトを選ぶポイントは、
タフトの「柔らかさ・軽さ」「気流が当たる表面積」になると考えられ
ますので、タフトを選ぶポイントは
□ 低い風速から高い風速まで広い範囲で薄いフィルムが使い勝手が
良いと考えられます。
これは、「柔らかさ・軽さ」「気流が当たる表面積」が兼ね備わって
いるからだと思います。
□ 低い風速のところを試験するには、ミシン糸のような柔らかくて軽い
タフトが良いと考えられます。
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次回は、低風速時の気流について実験してみます。
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>> 一般的に、低風速での空気の流れが分かりにくいということもあり
次回は、低風速時の気流について実験します。
※当社は、
この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境に
おいても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。