第247号 圧縮空気の乾き具合が知りたい!
測定した圧縮空気のどちらが乾いているのか?
お客様から
「A工場とB工場で測った圧縮空気の露点温度が違うけど、
どちらの方が乾いているのか?を知りたい」
というお問い合わせを頂きました。
実際、お客様の製造現場では、一般的には圧縮空気が乾いていることが重要なためこのようなご質問を頂いたと思います。
□ 露点温度の値は、簡単に言うと
露点温度が高いということは空気が湿っており(湿度が高い)、
逆に低いということは空気が乾燥している(湿度が低い)
という意味になりますので、
■お問い合わせのお答えは、露点温度の低い工場の圧縮空気の方が
乾いているということになります。
しかし、お問い合わせを頂いた工場の現状をお聞きすると、A・B工場で、圧縮空気の使用圧力が少し違っているという話でした。
そこで、圧縮空気の乾き具合を分かり易く比較するために、圧力下の露点温度だけでなく同じ圧力(大気圧)に戻す補正を行って、露点温度を比較してみました。
実際に圧力をかけて露点温度を測定し、補正してみました。
>> この実験は、コンプレッサー作った圧縮空気を所定の圧力に調整して
(1) 空気に含まれる水蒸気の量を表す露点を露点計①で測定する
(2) 同時に、圧縮空気の圧力を圧力計②で測定する。
(3) その結果を同じ圧力(大気圧)の露点温度に補正する。
というものです。
[使用する主な機器]
[測定の状態]
[測定の結果]
このように、圧力が違うまま比較すると、
A工場の方が乾いているように見えますが—(1)
補正してみると、実は、B工場の方が乾いた空気(露点温度が低い)—(3)
ということが分かります。
※ 但し、上記の実験は、あくまで一例で、種々の条件により計測値は異なります。
ご質問のご回答を考えました。
>> 実験結果から、
● 露点温度と同時に、圧縮空気の圧力を測定して
● 大気圧下に圧力補正した露点温度で、A・Bどちらの工場の圧縮
空気が乾いているか判断する。
ということになると考えます。
※ 当社は、
この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境に
おいても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を
続けています。
▼関連する情報はこちら
圧縮空気の品質(オイルフリータイプのコンプレッサー)