第365号[IQシリーズ]設備据付時適格性評価(IQ)の質を考え直しました
以前は設備据付時適格性評価(IQ)作業に「もやもや感」を持っていました。
製薬企業の皆さんからバリデーションの一環として、メーカでも施工会社でもない当社に「IQ作業」を依頼していただくことがあります。
□IQの作業内容には、書類の有る無しであったり、配線・配管接続位置の確認だったりと多種多様なものがあり、実際には、施工工事の進行に合わせて作業現場に入り、IQ作業をひとつずつ実施することになります。
しかし、「はかること」を主体とする当社の本来業務とのギャップに「もやもや」したことを覚えています。
※そのような作業を続ける中、お客様からユーティリティ(電源、圧縮空気など)の測定という話を受けることがありました。
ユーティリティ(電源、圧縮空気など)の品質測定の重要性!
>>依頼を受けた作業は、圧縮空気中の品質(油分量・水分量・清浄度)を測定するというものでした。
□圧縮空気の質が悪くなると
・圧縮空気で装置内を清掃をしているが、水分によって粉体が固まる製品不良が発生する
・圧縮空気内の不純物や菌が混入し製品不良になる
等々の製品異常、トラブルが生じることになります。
■このように、圧縮空気の質(品質)を測定して確認することが
異常やトラブルを防止することになり、
⇒IQ作業として重要なものであるということに気がつきました。
「はかること」を主体とする当社だからできること!
>>設備・装置の施工現場で配管が接続されていることを確認する。
指定した資料がある。付帯品がある。
といったIQ作業は、だれでも出来そうなものだと感じます。
■しかし、圧縮空気中の水分量とか固体粒子の数を測定する等のIQ作業を実施するには「作業員の力量」や「必要とされる精度を考慮した標準器」などを担保できる当社の特徴を活かすことのできると考えました。
※これならお客様に「はかること」を主体とする当社がIQ作業を提供する意義があると思い、モヤモヤ感も吹き飛んだ記憶があります。
「質」がしっかりしているから、その後のOQ等に繋がる
設備・装置のユーティリティは、圧縮空気以外に、窒素ガス、電気や水など多くのものが使われています。
□これらの全ての質が測定され、確認されることで、その後に実施するOQ・PQにバトンを確実に繋ぐことができると考えています。
※当社は、フィールドでバリデーションを実施する立場から、
規格の要求内容や定義を具現化(具体化)して、
お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。