第374号 どんな人なら作業を任せられる?キャリブレーション作業の作業員に関するリスクと対策
キャリブレーション作業のリスクをウェブで調べてみると・・・
キャリブレーションに関するリスクをウェブサイトで検索すると多くの情報がヒットします。
それら情報には、このメルマガで取り上げてきた「測定環境によるリスク」「標準器によるリスク」や「校正周期に関わるリスク」「SOP(標準作業手順書)に関わるリスク」など多岐に亘っています。
その中でキャリブレーションの作業員に関わる内容に限定しても、スキル(技術的能力)の有無や実施できる計器の把握の有無など「人に関わるリスク」が取り上げられています。
※そこで今回は、注目される作業員のリスクを取り上げてご紹介することにしました。
作業員に関わるリスクを考える
作業員に関わる現場での大きなリスクは、
「その作業に必要なスキル(技術的能力)に関する問題で作業員が揃わない」
ことに尽きると言っても過言ではないと思います。
□作業員に関するリスクの考え方としては
①作業に必要なスキルや、作業員一人一人のスキルが分かっているけれども、人数が揃わない
というリスクであったり、一方では
②その作業にどんなスキルが必要かわからない、
作業員が必要とされるスキルを持っているか分からないから人数が揃えられない
というリスクであったりします。
※ここでは、②の対策について記します。
作業者に対して客観的な評価を行うこと!
作業員に対しては、OFF-JT教育やOJT教育のみでなく、認定制度などを構築し客観的な評価を行うことが必要と考えます。
[具体的な対策と当社の対策例]
当社の作業者に対する資格認定の内容(規定)を簡単にご紹介します。
当社では、対象にしている計測器・計量器等の機種が多く、その技術が広範囲にわたるため必要なスキルを作業手順書毎に決めています。
□手順書毎のスキルは、「業務に関する知識・技能」と「安全に関する知識」の2つの側面に分かれています。
1)業務に関する知識・技能
機種別の作業手順書、標準器の取扱説明書などの
知識と実技の結果の妥当性
2)業務での安全に関する知識
危険予知手順書、校正べからず集理解
(校正べからず集:してはいけない動きを纏めた社内資料)
この2つのスキルが一定のレベルに達すると、その作業手順書の作業を実施できることになります。
※このように、どんなスキルが必要か分かれば、作業員不足も分かり、教育訓練等の対策も事前に打つことができると考えます。
外部委託もこのリスクに対するひとつの対策!!
実際の現場では、キャリブレーションの作業が重なったりすると、作業員が揃えられない状況が発生し易いと思います。
□そのような時には、外部委託も選択肢の一つとして考えられてはいかがでしょうか!
※当社は、
この様な数々の仕組みによって、どんな環境においても、お客様に満足して
頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。