第377号 [GDP関連]輸送や保管に使うコンテナは構造や材質によって断熱効果が変わる!
医薬品の適正流通基準(GDP:Good Distribution Practice)が話題に!
ご存知のように、C型肝炎治療薬ハーボニーの偽造品流通問題を受けて設置された厚労省医薬・生活衛生局の検討会において、国際的な基準「医薬品の適正流通基準」(GDP)ガイドラインについて制度化の必要性を指摘する意見が相次いだとの報道もあります。
そして、WEB上にも、輸送・保管における医薬品品質確保のための温湿度管理、グローバル化への対応などGDPに関わる話題満載となっています。
□そこで、今回はGDP規格に必要になりそうな、コンテナの断熱効果(温度・時間)のデータを収集することにしました。
輸送・保管等に使用されそうな市販されている2つのコンテナで実験しました。
>>構造や材質の違うコンテナ『A』と『B』を使用しました。
□『A』のコンテナ(右図)
断熱材に発泡ポリスチレンを使用しプラスチックの板でサンドしている。
□『B』のコンテナ(右図)
断熱材のみの構造で発泡スチロールを使用している。
※今回は、車で運搬する時、夏場にはクーラーを使っても車内が
40℃ぐらいまで上昇することを考えて、40℃の温度での実験を行うことにしました。
『A』のコンテナの方が、断熱効果が良いことが分かりました。
この実験は、低温状態のコンテナを⇒40℃の恒温槽内に入れてコンテナ表面と内部3ヶ所の温度を測定しました。
□実験の測定システムの概要 ⇒
□測定結果のグラフ
コンテナの種類や使用状況に合わせて確認することをお勧めしています。
今回の実験のように、同じようなコンテナでも内部温度の変化は大きく変わることが分かりました。
□コンテナを運搬・保管する雰囲気の温度も様々な状況も考えられますので、
使用されるコンテナでその使用状況に合わせて確認することが必要と考えます。
コンテナ内部の製品はどんな感じに温度変化するのか?
今回の実験では、コンテナ内部がカラの状態で実験しましたので次回は、コンテナ内部に製品に見立てた水を入れて、同様の実験をしてみたいと考えています。
※当社は、
この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境においても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
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