第404号 校正対象機器を少なくするための当社独自のアプローチの仕方
校正対象機器は適正であり少ない方が良い
一般的には、校正対象機器は、その計測機器の値(数値)が試験検査結果へ影響があるものと考えるられていると思います。
しかし、実際、現場で使用している全ての計測機器は、試験検査の結果に影響するものと考えがちだと思います。
・・・もともと影響がないものを取り付けているはずがないと・・・
従って、殆どの計測機器を校正対象機器とされている場合が多いと感じます。
□ 多くの計測機器を校正すれば安心して製造することはできると思いますがでも、コスト面などを考慮すると、校正対象機器は少ない方が良いと考えるのが本音だと思います
規格には校正対象機器選定の仕方が記載されています
校正対象機器選定の規格(GMP事例集 GMP11-39)要求としては
となっていますが
□ この要求事項だけで、適切に校正対象機器を選定することはなかなか難しいと考えられます。
当社独自の3つの校正対象機器の選定の仕方をご紹介します
現場視点で考えた校正対象機器を選定する方法は
例えば、その手順に「○○の温度を120℃にする」と記載されている場合○○の温度計は校正対象機器になります。
例えば、製造記録に使用する原料□□の量を1Kgを投入すると記載されている場合□□の質量計(重量計)は校正対象機器になります。
同様に、試験の記録に記載される数値を表す計測機器は校正対象機器になります。
■ 選定に悩んだ時には、こんな視点で校正対象機器を選んでみるのもひとつの考え方だと思います。
数値の根拠が不要な値は校正対象機器から外す考え方もあります
①~③の文書に定められた数値はその根拠を求められるため、校正を実施する必要があると言うことになりますので
逆に、文書に定められない値を表示する計測機器は根拠が不要と考え校正対象機器から外すと言う考え方になります。
■ 極論になってしまいますが、SOP、製造記録書、試験記録書等に、なるべく、数値を規定しないようにすれば良いということになってしまいます。
このような考え方は、邪道な考え方と思われる方もあるかもしれませんが、少しでも対象計器を少なくするために、①~③の方法で見直してみるのも一つの方法と考えます。
※ 当社は、フィールドでバリデーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具現化(具体化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。