本年もよろしくお願いいたします。 第495号 再生医療等製品分野でのバリデーション・キャリブレーション(校正)は何を実施したら良いか
iPS細胞等の再生医療関連のお問い合わせが増えています
> セミナーの参加者から『再生医療でのバリデーション、キャリブレーション(校正)は何を行ったらよいか』とのお問い合わせを頂きました。
そこで、関連する規格を見直してみることにしました。
すると、厚生労働省のホームページには、再生医療についてこれまで有効な治療法のなかった疾患の治療ができるようになるなど、国民の期待が高い一方、新しい治療であることから、安全性を確保しつつ迅速に提供する必要があるとされ、
平成26年には「再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」が発布されています。
■ バリデーション・キャリブレーション(校正)は、この省令の中で要求されることになりました。
再生医療ではバリデーション・キャリブレーション(校正)とも「製造管理」の中で要求されている
> まずは、どのように要求されているか規格の文書を紹介します。
分かりにくい文書になりますが、こんな内容が要求されているんだという感じで見て頂ければと思います。
【バリデーションについて】
即ち、品質に関わる全ての設備、装置はバリデーションを実施する必要があるということになります。
【キャリブレーション(校正)について】
即ち、再生医療等製品を製造する設備に付帯する計器は校正を実施する必要があるということになります。
具体的に、何をバリデーション、キャリブレーション(校正)したら良いか
> 当社の実績などから、再生医療に使用される装置のバリデーション、キャリブレーション(校正)の一例を記します。
再生医療に使用する装置などのバリデーション、キャリブレーション(校正)の実施対象例をご紹介しましたが
■ 最終的には、何を・どのように実施するのかは使用者が決定しなければなりません。
バリデーション・キャリブレーション(校正)実施で忘れてはいけないことがあります
> 再生医療等製品の製造には、多くの装置や計器のバリデーション、キャリブレーションを実施する必要があることをご紹介しました。
■ 実施に際しては、第十四条で求められている手順書等以外にも忘れがちなことがことがあります。
・評価された資格
キャリブレーション(校正)結果(データなど)の正しさの程度は作業者の力量に左右されるため、力量が評価された資格を有することが重要で、誰がやっても良いわけではない。
・保証された標準器
作業に使用する標準器は「国家標準・国際標準までのトレーサビリティを有すること」「(原則的に)測定対象の許容値の1/3~1/10の精度を有すること」「定められた有効期限内であること」の要件を満たすことが重要で、測定できれば良いわけではない。
※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。