バリデーション@エヌケイエス株式会社 NKS

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第513号 検査用標準器・参照標準器を実用標準器として現場で使ってはいけません

標準器の使用方法には大事なルールがあります

> 現場では何度言っても標準器の使い方がルーズになってしまうとお聞きします。
良くお伺いすることは、棚に管理すべき標準器を現場に持ち出してしまうことのようです。

【当社の標準器の管理方法】
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標準器の使用は、①②は標準器の管理室、③の実用標準器は現場が一般的だと思います。

※ 今回の問題は、現場で使用してはいけない②の標準器を持ち出して使用してしまうことです。
時には、①の参照標準器を現場に持っていこうとすることも見かけ、注意するやり取りもあるようです。

でも、拙いと思いながらも使ってしまう・・・

> 何故、②の検査用標準器や①の参照標準器を現場で使おうとするのでしょうか。

現場のことを考えて、精度の良いものを使いたいと思う気持ちは分かります。
③よりも②、②よりも①と精度が高いもので、正確に校正したいという考えについついなってしまいます。

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※ しかし、標準器を検査する②検査用標準器、①参照標準器を現場に持ち出すことは標準器管理においては本末転倒です。

計測器は使い方によって劣化を防げる!

> このような計測器は一般に、その使用の仕方によって、その性能や機能を劣化させると言われています。

■ ISOでの計量確認では、「経年変化」を次のように記している。

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即ち、使い方によって経年変化の程度が変わるということになります。

※ ②の検査用標準器、①の参照標準器の経年変化を小さくすることで、機能劣化しにくくなり、長い期間安心して使い続けることに繋がります。

やはり、現場では実用標準器を使用するのが良い!

> 「何故」②の検査用標準器や①の参照標準器を現場に持ちだしてはいけないのかは、この「経年変化」を考えることになります。

■ 計測器を現場に持ちだすと、
・現場まで移動させる時に振動やショックを与えたり
・現場での使用環境が計測器に合わない暑い場所や寒い場所だったり
・チョットの不注意で、壁などに接触させたり
と計測器には機能を劣化させることが多く発生してしまいます。

これらが影響し続けると
②の検査用標準器や①の参照標準器等の精度の高い計測器は高価なものが多くありますので、台数も少なく、機能不良ともなると、標準器を使う作業に大きな影響がでることが考えられます。

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従って、現場に持ちだす計測器は③の実用標準器のみ、他の標準器は管理室の棚でキチンと管理するという決めたルールを確実に守ることが重要になると考えます。

※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。