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第521号 「ピー」と鳴る非接触型赤外線体温計と気候との関係

非接触型赤外線体温計で測ると高く出る

> 多くの企業では、コロナ対策感染の疑いのある人を区別するために、工場の入場口等で非接触型赤外線温度計(非接触型赤外線体温計)を使って、体温を測定されることが多くなっています。
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■ この時期、車内から車外に出て、非接触型の温度計で検温すると普段より高い温度が出ることがあるようです。

そこで、車外に出た時の気候で上がるのではないかと考え、室温を変化させた部屋で非接触型の温度計を使って、額の温度を測定することにしました。

「額」で測る体温計は、額から出ている赤外線を測っています

> 一般的に使用されている身体に触れずに測る体温計は「赤外線体温計」といい、人体からでている赤外線をセンサーが感知して体温を計測しています。

■ 手のひらを頬に近づけると暖かく感じますが、これは人間の手のひらから出ている赤外線を皮膚が感知しているためです。

このように、全ての物体は赤外線を出しており、物体の温度が高くなればなるほど強い赤外線を放出しています。
非接触型赤外線温度計はこの赤外線を利用して温度を測定しています。

今回は、この温度計を使って実験することにしました。

室温が30℃を超えると額の温度は『0.5℃』も上昇しました

> 今回の実験では、一般的に使用されている測定が完了すると「ピー」とブザー音が鳴り表示部が緑色に点灯する非接触型赤外線温度計を使用しました。
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【測定方法】筆者の人体実験になります。

室内の温度を「27~35℃」に変化させて、それぞれの室温で額の温度を3回測定しました。額に汗が出ている場合は都度ふき取って測定しました。

【測定結果】
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【グラフ】
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※ 今回の実験では室温が30℃を超えると、額で測定した体温は30℃以下の体温より「約0.5℃」上昇することが分かりました。

汗をかきはじめる頃、額の温度が高くなるようです

> 体温より「約0.5℃」上昇する理由を推測すると、室温が上がることで皮膚温度が上がり、その温度を下げようと汗が出ると考えられますので、その汗の出るタイミングで額の温度を測ると皮膚温度が高いため、額の温度は高くなるという感じだと思います。
しかし、これぐらいの温度であれば、体温が高いと心配しすぎない様にしていただければと思います。

※ 当社は、この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境においても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。