バリデーション@エヌケイエス株式会社 NKS

NKSバリデーション関連業務のエヌケイエス株式会社

ISO9001に準じた運用システム(QMS)でバリデーション(適格性評価)のサービスを専門にご提供

バリデーションに関する相談窓口
電話でのお問い合わせ
052-522-2184
メール送信フォームからお問い合わせ

第525号 排水量を測定するにはどんな流量計を選んだらよいか

流量計選定のお問い合わせをいただきました

> 当社は現場で計測機器の校正や設備・装置のバリデーション(適格性評価)を専門に行っているため、どんな流量計を選んだらよいかなどのお問い合わせを頂くことは稀なんですが

校正においては計測機器全般を扱っているためか、今回はこんなお問い合わせを頂いたと思いますが、計測分野のことですので、当社ならではのご紹介をしてみたいと考えました。

※ 今回は、今までのメルマガの趣とは異なりますが、1級計装士を持つ昔の専門家?の視点でご紹介したいと思います。

流量計の一般的な選定の仕方をご紹介します

> 流量計は、使う目的や用途、流体、精度等に応じて最適なものを選定する必要がありますが、その種類は実にさまざま。しかも数あるメーカーの製品から自社にぴったり合ったものを見つけるのはなかなか大変です。

■ そこで、少しでも選定がしやすいように、流量計の選定の仕方を簡単にまとめてみました。
この選定の流れを順番に考えていただくことで流量計が選定できると考えます。
  画像3

※ お問い合わせで頂いた「排水量を測定する流量計」についても、この選定の仕方に沿って限られた情報から目的を推察しました。
今回は汚れのある排水を測定する目的があると考えて、計装のハンドブックから経験的に選定してみました。

そこで、今回は「せき式流量計」を選定しました

> 計装のハンドブック(計装工事マニュアル)には、オリフィス板を使った差圧式流量計や電磁流量計など10種類の流量計が記載されていますが、工場排水であれば、経験的には「せき式流量計」がひとつの例として挙げられると考えます。

簡単に、その構造を示します。
  画像1

■ このように、せき式流量計は、水路の途中にせき(堰)をもうけ、これを乗りこえて排水が流れるようにすると、流量が多いほど液面の位置が高くなり、流量と高さおよびせきの形状の間に一定の関係があるので、その液面の高さを求めて流量を知ることができるものです。

選定した流量計の校正方法の一例

> 最後に、当社の本業である校正についてご紹介したいと思います。

前項で記したように、流量は液面の高さに比例しますので、高さを測ることで流量値を校正することができます。
  画像2

この場合は、プラスチックのチューブなどをチャンバーに接続して、チャンバー内の液面の高さを直尺で測定して流量値に換算することで、せき式流量計の校正が実現することができると考えます。

※ 当社は、直接バリデーション・校正に直接関わらない計測機器の使われ方も理解するなどして、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。