本年もよろしくお願いいたします。 第581号 やはり分かりにくいとの声を頂く「IQ:据付時適格性評価」について
「IQ:据付時適格性評価」は何を実施したら良いか分かりにくい?
> 当社へのお問い合わせの中には、バリデーション(適格性評価)のIQについて、現場での実施の仕方などが具体的に分りにくいという声をお聞きします。
この分かりにくさはどの資料にあるのかがハッキリしないことで生じるようです。
そこで、当社独自の視点を入れながらご紹介したいと思います。
■ 初めに、「IQ」はバリデーション規格を満足させる必要がありますので、規格要求から考えていきたいと思います。
ご存知のように、GMP省令のバリデーション指針では、「IQ」は次のように定められています。
※ 規格からは、IQの現場実施の仕方が「適格性が確認された設計」「製造業者等の要求」として、記載されていることが分かります。
(従って)規格では「ドキュメント」から導き出す考え方を示しています
> バリデーション指針での「IQ」の実施内容は、次の様に言い表せると考えます。
即ち、DQで確認された設計仕様書やメーカの仕様書・取扱説明書などのドキュメントの中に、「IQ」の実施内容が記載がされていることになります。
※ 分かりにくさは、このように考えることで少しはハッキリしてくるのではないでしょうか
(当社独自の)「使用機器」から導き出す考え方もあります
> 当社独自の考え方として、ドキュメントに頼らない場合では、設置環境の温湿度を「電子機器などの仕様」から導き出す考え方もあります。
■ 例えば、電子機器の仕様から温湿度の範囲を決める考え方です。
この場合、設置環境条件は、各機器の仕様の中で最も厳しい条件を設定しました。
最後に、「IQ」の実施例をご紹介します
> 据付時適格性評価(IQ)の比較的容易な2つの実施例をご紹介します。
■ 今回は、比較的作業が容易な例をご紹介しましたが、実際の現場では、多種多様な作業が実施されています。
※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。