第609号 市販している自社開発装置とバリデーション(適格性評価)の関係について
バリデーション込みで装置を納入して欲しい
> 当社へのお問合せには、時折、製薬関連の会社から装置納入時にバリデーションも一緒に実施して欲しいと言われたがどうするのが良いのかというお話を頂くことがあります。
普段は、広く装置を納入しているものだがバリデーションまでは実施したことはないというものが殆どのようです。
※ このような工場で作った装置のバリデーション込みでの対応について、規格に準じた考え方などをご紹介したいと思います。
工場で製造した装置のバリデーション(適格性評価)は工場での品質検査に似ている?
> 工場の製造工程では、一般的に、製品の品質として、「製品が本来持つべき特徴・性能が要件事項を満たしている状態」を確認するために『外観検査』と『機能検査』が実施されます。
※ 実は、この実施内容がバリデーション(適格性評価)の実施内容と似ていると考えるのがバリデーション込みで納入するときの近道と思います。
一方、バリデーション(適格性評価)は装置の使用場所で実施されます
> ご存知のように、バリデーション(適格性評価)は、規格の中では、次の様に要求されています。
■ この要求に対して、装置の使用場所で実際に行われていることは
と言葉の違いがあるものの、バリデーション(適格性評価)と工場内の品質検査とはほぼ同じことが実施されることが分かります。
バリデーション(適格性評価)は装置の使用場所で品質検査を実施している!
> このように、装置の製造工場で実施される品質検査と装置の使用場所で実施されるバリデーション(適格性評価)は同じようなことが実施されていることが分かります。
従って、製薬関連の会社から装置納入時に要求されるバリデーション(適格性評価)は品質検査で実施している内容を実施すれば良いと言う考え方になります。
■ 規格の違いから作成する書類の違いはありますので、バリデーション(適格性評価)の要求に沿ったドキュメントを作成し、品質検査と同じ内容を実施することになります。
※ この様に考えてバリデーション(適格性評価)を実施する考え方で進めていけば良いと考えます。
▼ お客様要求の課題も、コチラからご相談していただくこともできます。
※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。