第611号 食品装置メーカにおけるバリデーション(適格性評価)実務の課題について
製薬企業からバリデーション込みで装置の納入依頼がある
> 当社には食品向けの装置メーカの方々から製薬メーカから依頼を受けたバリデーションや校正の実務に関する多くのお問合せをいただきます。
- バリデーション(適格性評価)をどのように進めたらよいか分からない
- 計画書に盛り込む内容が分からない
- 装置のどの計器を校正したらよいのか決められない
- 測定の手順をどうしたらよいか分からない
等々
□ これらのご質問はチョット小難しい規格要求から生まれると思います。
厚生労働省が昨年(2021年)8月1日から施行された改正GMP省令(薬生監麻発0428第2号)には、医薬品製造に使用する設備や装置はバリデーション(適格性評価)を実施しなければならないと要求しています。
「バリデーション」とは、製造所の構造設備並びに手順、工程その他の製造管理及び品質管理の方法(以下「製造手順等」という。)が期待される結果を与えることを検証し、これを文書とすることをいうものであること。
※ これらのお問合せは、この要求に応えようとする時に生ずる課題などを解決するためにいただくと考えられます。
製造現場でのバリデーション(適格性評価)の実施は難しい?
> この規格要求を読んで、理解して、現場で具体的にどのように実施したら、第三者が納得できるものにするには相当大変だと考えられます。
難しさの例としては
□ GMPが要求するバリデーション作業を具体化できない
GMPでは、バリデーションとして適格性の評価を実施しなさいなどと記載されているだけで具体的に何をどの様に実施したら良いか分からないためバリデーションが現場で進まない。
□ バリデーションの知識・技能に不得手な部分がある
経験不足、知識不足でバリデーションの評価項目に漏れがあったり、標準器の取付が不十分だったり等実施レベルが低くなることも考えられます。
※ 現場ではこれらの難しさから大小さまざまな悩みごとや課題が生ずると想像します。
外部依頼も解決策のひとつとしてご提案しています
> それぞれに環境や状況は当然違うと思いますが、悩みごとや課題が生じる原因を想定すると
□ バリデーション実務の知識不足
現場視点でのバリデーションの実務知識を知りたいと思っても、適当な教育機関や教育本がないのが現状だと思います。
□ バリデーションの作業に関しての技術不足
バリデーション作業に必要な技術は、電気・物理や計装や評価作業に対する規格の知識など結構多くの技術が必要で全ての技術を習得することが難しい。
□ 人材不足
装置を納入するにはバリデーションが必要だが、直接、機械を製造する作業でないため、最低限の人材しか確保できない。
などが主な要因でないかと考えられます。
※ これらを解決するにはバリデーション実務を外部委託することがお勧めです。
現場に寄り添ってきた当社だからこそ、様々な悩みごとの解決策としてご提案できると考えます。
▼ バリデーション(適格性評価)、キャリブレーションの外部委託もコチラからご相談していただくこともできます。
※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。