第627号 規制当局から指摘された「サンプリング場所の妥当性」の対応について
規制当局が指摘したサンプリング場所の妥当性とは?
> 規制当局からの指摘は次のようなもののようです。
医薬品の製造時の調剤の乾燥工程において、乾燥機のサンプリング場所について、その妥当性を示す必要がある
■ このように当局から妥当性を求められることは増えていると感じています。
最新の事例集の中でも「妥当性を示す根拠」という言葉が8回も出てくることからそれぞれの妥当性が重要視されていることが伺えます。
※ 何故、妥当性を示す必要になるか考えてみました。
乾燥機の内部温度には「バラツキ」がある
> 乾燥工程に使用される乾燥機にはいろんな機種が使われていると思いますが当社の装置で実験した一例をご紹介したいと思います。
■ この実験は、機内に何も置かない状態で、測定箇所:9点(上下四隅と中央)を測定しました。
⇒ この実験のデータからは、9ヶ所の温度にはバラツキがあることが分かります。
サンプリング場所の妥当性を示す必要がある
> 今回の当局の指摘は、乾燥工程の乾燥機にこのようなばらつきがあるとサンプリング場所から得たデータには信頼性が疑われると言うことだと考えられます。
そのため、サンプリング場所が「期待している状態になっているか」を確認するとの指摘は納得ができるものではないでしょうか
温度マッピングでサンプリング場所の妥当性を示す!
> 当局が提案する温度マッピングの実施例(概要)をご紹介します。
[測定の方法]
測定は以下の方法で実施しました。
① 機内に温湿度センサを設置する(この例では9点)
② 安定するまで連続運転し、1分おきに機内の温湿度を記録・収集する
③ 収集した温湿度から、庫内の温湿度の偏り・変動を確認する
[測定の状況]
※ このような温度マッピングを実施することで妥当性を示す根拠になると考えます。
▼ 「妥当性を示す根拠」についてもコチラからご相談していただくこともできます。
※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。