計測器それぞれのキャリブレーション実施の要否を決めるポイント ~ 第646号 ~
製剤現場には多くの計測器が使用されています
> 下図はタンクシステムのイメージになります。
⇒ このように多くの計測器が取り付けられていますが、各計測器のキャリブレーション実施の要否をどのように決めたら良いか悩むところです。
※ そこで、今回はキャリブレーション実施の要否を決めるポイントについてご紹介したいと思います。
全ての計測器の影響度合をリスクを起点に話し合います
> プロセスに付帯する計測器一台一台について、3つの影響別にリスクベースで話し合います。
【3つの影響】
- 製品品質への影響
- プロセス運転への影響
- 安全/環境への影響
■ このリスクを起点にした確認によって、一つでも影響を与える計測器はキャリブレーションの実施が必要であると考えます。
※ 次に、この3つの影響を確実に確認できる部門について考えてみます。
話し合いには専門知識が必要です
> このようなリスクベースで影響度合いを確認するには、専門の知識が必要で、少なくとも3つの部門の関与が必要であると考えられます。
① 製造
製品の製造や設備、装置のメンテナンスなどを担当する製造部門
② 品質保証
設備・機器が正常であったかを確認する品質保証
③ エンジニアリング
コンピュータ機器、計装機器の設計あるいは選定するエンジニアリングコンピュータ機器:MES、DCS、PLCなどの製造制御システムなど
計装機器:自動弁、各種センサー、安全装置など
■ この打合せには、関連部門からの要求に応じて、他の分野の特定の専門知識を求める必要があります。
例えば、装置メーカ、計測器メーカ等が参加することも必要だと考えます。
キャリブレーションの仕様も決めておきます
> この話し合いでは、キャリブレーション仕様も一緒に決めておくと良いと思います。
最低でも決めておくことが必要と思うキャリブレーション仕様は次の3つの項目と考えます。
- 校正ポイント
- 許容範囲
- 校正周期
※ このような専門知識を持った部門などでキャリブレーションの要否やキャリブレーションの仕様を決めることで、製品品質の維持管理が継続出来ると考えます。
▼ 「キャリブレーション(校正)の課題」についても「無料オンライン相談会」からご相談していただくこともできます。
※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。