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GCTP省令(再生医療製品)で求められているバリデーション ~ 第653号 ~

GCTP省令(再生医療製品)で求められているバリデーション

> 再生医療に関わるお客様とバリデーションの実施内容について検討している際などに「GCTP省令ではバリデーションの実施が求められているがどの様に進めればいいのかわからない、何をすればいいのかを知りたい」との声をいくつか耳にすることがありました。

そこで、今回のメルマガでは「GCTP省令が求めるバリデーションの実施内容」について考えてみたいと思います。

GCTP省令再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令

GCTP省令にはバリデーションの具体的なやり方が記載されていない

> GCTP省令の「バリデーション」について悩まれる箇所がどこにあるのか見てみました。

GCTP省令

(バリデーション又はベリフィケーション)

第十四条 製造業者等は、あらかじめ指定した者に、手順書等に基づき、次に掲げる業務を行わせなければならない。

 次に掲げる場合においてバリデーションを行うこと。ただし、やむを得ない理由によりバリデーションを行うことができない場合には、ベリフィケーションを行うこと。

 当該製造所において新たに製品の製造を開始する場合
 製造手順等に製品の品質に大きな影響を及ぼす変更がある場合
 その他製品の製造管理及び品質管理を適切に行うために必要と認められる場合

 バリデーション又はベリフィケーションの計画及び結果を品質部門に対して文書により報告すること。

2 製造業者等は、前項第一号のバリデーション又はベリフィケーションの結果に基づき、製造管理又は品質管理に関し改善が必要な場合においては、所要の措置を採るとともに、当該措置の記録を作成し、これを保管しなければならない。

GCTP省令(平成26年厚生労働省令第93号)

この様に「バリデーションを行うこと」とその「実施する場合」について記載されていますが、この要求の中にバリデーションの具体的なやり方が記載されていないことがわかります。

これでは具体的に何をどの様に進めていいのかを理解することは難しく、進め方がわからなく困られている方もいらっしゃるのではないかと思います。

ヒントになるのはGMP省令のバリデーション指針

> ヒントになるのはGMP省令のバリデーション指針です。

GCTP省令は「再生医療等製品」GMP省令は「医薬品及び医薬部外品」と取り扱う製品に違いはありますが、同じ「製造管理及び品質管理の基準に関する省令」であることに変わりが無く、基本的な考え方は同じであると考えます。

GCTP省令に「バリデーション」の具体的なやり方が記載されていない一方で、GMP省令には具体的な実施内容が記載されています。そこでGMP省令の「バリデーション指針」を一部ご紹介致します。

バリデーションの実施内容は大きく5つの項目に分かれます。

1. 適格性評価
 ① 設計時適格性評価(DQ)
 ② 据付時適格性評価(IQ)
 ③ 運転時適格性評価(OQ)
 ④ 性能適格性評価(PQ)
2. プロセスバリデーション(PV)
3. 洗浄バリデーション
4. 再バリデーション
5. 変更時のバリデーション

そしてこれら5つの実施前に「バリデーション計画書」を作成すること、実施後に「バリデーション報告書」を作成することが求められています。この様にGMP省令の「バリデーション指針」を見ることでバリデーションの実施内容(項目)とその流れも確認することが出来ます。

※ GMP省令では「再バリデーション」についても記載されおり、再バリデーションは製造頻度や製品品質の照査結果などから定める必要があるとされています。
GCTP省令には実施頻度に関わる明確にわかる記載は見当たりませんでしたがバリデートされた状態を維持する必要があるので、状況に応じて「再バリデーション」を実施していく必要もあるのではないかと考えております。

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最後まで、お読みいただき有難うございました。