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再生医療製品での輸送バリデーションの考え方 ~ 第665号 ~

輸送バリデーションのお悩みを聞く機会が増えてきました

> 最近、再生医療関係のお客様より、「再生医療製品はGCTP省令に適合した施設で製造、管理されていますが、医療機関などへの輸送時のバリデーション方法がわからない」。この様なご相談を受けることが増えてきました。

そこで今回は、厚生労働省から発布されている「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」を参考に再生医療製品での輸送バリデーションの温度マッピングについてご紹介したいと思います。

GDPガイドラインが求める輸送バリデーション

> 厚生労働省から発布されているGDPガイドラインの「輸送」で当社が重要視する要求ポイントは、以下の通りです。

医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン

第9章 輸送

9.1 原則

9.1.1 医薬品を破損、品質劣化及び盗難から保護し、輸送中の温度条件を許容可能な範囲に維持することは卸売販売業者等の責任である。

9.1.2 輸送方式を問わず、当該医薬品がその完全性を損なう可能性のある条件に曝されないようにリスクに基づき証明すること。

   ・・・中略・・・

9.2 輸送

   ・・・中略・・・

9.2.5 どこで温度管理が必要とされるかを決めるために、輸送ルートのリスクアセスメントを用いること。
輸送中の車両及び/ 又は容器内の温度モニタリングに使用する機器は、定期的に保守及び校正すること。

医薬品の適正流通(GDP)ガイドラインについて(事務連絡 平成30年12月28日)

※ この様に輸送中の温度管理についてリスクに基づき証明すること、また、輸送ルートのリスクアセスメントを用いることが求められています。

そのため、輸送に関わるリスクの一つとして、温度変動が考えられ、ワーストケース(夏季、冬季)での輸送バリデーション実施が必要と考えることが出来ます。

参考までに当社が夏季に行った走行中の温度マッピングの実験データをご覧ください。

実験条件

測定箇所

測定結果

※ 夏のお昼から翌明朝までを計測したデータになりますが、外気温と比較して庫内温度が一定温度に保たれていることが良くわかります。

この様なデータは、「当該製品の完全性を損なう可能性のある走行中の外気温度とその時の庫内温度」を評価し、その影響が低いことの証明、エビデンスとして必要になってきます。

輸送のリスクは走行中の温度変動だけではありません

> 輸送を行う際のリスクは温度変動だけでなく、「輸送手段」や「輸送ルート」によるもの、「積替え時や一時的な保管場所の温度変動」などが考えられます。

さらに「評価項目の選定」や「データの評価」など悩ましい課題が多く出てきます。当社ではそれらの悩ましい課題をお客様と一緒に考えながら、お客様に合ったよりよい方法をご提案してまいります。

医薬品の適正流通(GDP)ガイドラインで多くの輸送バリデーション(温度マッピング)の実績がありますので安心してお任せ頂けます。具体的な内容などご相談はコチラよりお問い合わせください。

▼ 「再生医療製品での輸送バリデーション(温度マッピング)」についても「無料オンライン相談会」からご相談していただくこともできます。


※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。