当社のバリデーション(適格性評価)の客観性【機能関連図】 ~ 第675号 ~
当社のバリデーション(適格性評価)のスタンス
> 当社は薬を作る装置の製造メーカではなく、その装置を使って医薬品などを作る製薬メーカでもありません。では、そんな当社がバリデーション(適格性評価)の客観性をどのように担保しているのでしょうか?
当社は完成した装置に対してバリデーション実務を行いますので、基本的に観察(実験)結果からルールを導き出す帰納的な発想による独自のメソッドでバリデーション作業に客観的根拠を持たせる努力をしています。
当社の考えたメソッドとは?
> それは、「設備・装置を作る時に採用した基準・規格・標準等の要求事項」を装置の中からハッキリと見つけることから始まります。
具体的なアプローチは以下の2つです。
規格の要求事項が、その装置の中でどのように実現されているか?それを読み解きました。
⇒「装置」と「規格」を比較して、装置が持つ機能とその規格要求を対比させました。
機能がハッキリしたなら、その機能がどういう構成で実現されているかを装置的に解明しました。
⇒この機能と構成などを可視化(図式化)したものを当社では「機能関連図」と名付けました。
※ ①と②から、やるべき作業の根拠が決まります。
機能関連図:バリデーションの実施根拠を可視化しています
> 「機能関連図」には3つの役割があります。
- 装置に要求されている目的を達成させる機能が明確になること。
- 検証しなければならない装置を構成する機器の機能が明確になること。
- 系統立てた検証の進め方が見えてくること。
■ 機能関連図(サンプル)
※ 要素を繋ぐ実線は、機能の関連の繋がりを示しており、実際の設備の接続関係とは異なります。
「機能関連図」:実施根拠の可視化がもたらしたもの
> 「機能関連図」:実施根拠の可視化により、以下の効果がありました。
- バリデーション実施の根拠(規格の要求事項とその機能の対比など)を明確にすることができました。
- 系統立てて実施項目を論理的に検討できるようになりました。
また、「仕様書を紛失して無い!」「中古で仕様書類が無い!」といったお客様のご相談も多く、こんな場合でも、お客様と一緒に要求される目的とそれに対する機能を確認しながら、バリデーション作業としてまとめていけると考えています。
この様に、当社では設備・装置毎の規格・標準などを調べ、そして、設備・装置の機能を解明することによって、やるべき作業の根拠を一つずつ明らかにしています。
▼ 「バリデーション(適格性評価)」についても「無料オンライン相談会」からご相談していただくこともできます。
※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。